日本円ステーブルコインが4倍に高騰?韓国上場でJPYC価格破壊

日本円ステーブルコインが4倍に高騰?韓国上場でJPYC価格破壊

円建てステーブルコイン「JPYC」が2026年9月17日、韓国最大手の暗号資産取引所Upbitに上場し、本来の1 JPYC=1円を大きく上回り1 JPYC = 4.2円付近まで急騰しました。

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Upbit上のウォン建てのJPYCの値動き|画像引用元:Upbit

Upbitでは新規上場銘柄に短期資金が集中する傾向があり、Four Pillarsの調査では2026年前半の新規上場銘柄の初日上昇率は中央値42%に達しています。今回、この「上場直後の買い」が価格上昇を前提としないJPYCにも波及しました。

上場当初、UpbitがJPYCの入金に対応していたのはEthereumのみ(PolygonやKaiaの対応に関する情報も一部確認できるが未検証)で、同チェーン上の供給量は限られていました。UpbitでJPYCが2円、3円相当まで上昇すると、韓国ユーザーにはDEX(分散型取引所)からJPYCを調達し、Upbitへ送って高値で売却する裁定機会が発生。DEX上の一部チェーンのJPYC価格まで上昇しました。

ここから日本側も加わります。JPYCの公式な発行/償還プラットフォームであるJPYC EXでは本人確認を行った利用者が1JPYC=1円で発行できるため、1円で取得したJPYCを価格が高騰したDEXで売却する取引が成立しました。

韓国側は「1円を超えていてもUpbitより安ければ買う」、日本側は「1円で発行してDEXで高く売る」という異なるインセンティブを持ち、両者が噛み合ったことで短時間のマネーゲームが形成されたと予想されます。

今後も何らかの事象をきっかけに同様の価格差が発生すれば、裁定需要を通じてJPYCの発行量や流通量がさらに拡大する可能性があります。

この構造はJPYCを単なる「円をブロックチェーン上で保有する手段」として見る動きにも変化を与えるかもしれません。通常の現金や普通預金では得られる収益が限定的なのに対し、JPYCであればDEXや海外取引所と接続されていることで、今回のような一時的な市場の歪みに参加できる可能性があります。そのため、機会発生時に備えてJPYC EXの利用環境を整えたり、JPYCを一定量保有したりする利用者が増える展開も考えられます。

もっとも、こうした取引が常に利益につながるわけではありません。今回もUpbitやDEXのJPYC価格は追加供給と裁定によって短時間で1円付近へ戻りました。日本ユーザーに関して言えば、DEXで1円を大きく超える価格から購入した場合、価格差の解消とともに損失を抱えた可能性があります。

今回のJPYC高騰はステーブルコインであっても市場が分断されれば価格差が生まれ、その差を利益に変えようとする資金が一気に集まるという、Web3金融特有の市場構造を示した事例といえます。

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記事ソース:4pillars

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