【今日のマクロ経済】長期金利の上昇が加速、買い戻し策も効かず—10月の利上げ織り込み
よきょい
9月29日現在、米長期金利の上昇が一段と加速しています。28日の米国債券市場では10年国債利回りが一時5.27%近辺まで上昇して2007年以来の高水準を付け、30年債利回りも一時5.58%近辺と2004年以来の高水準を記録しました。
為替では三村財務官の発言が円買いを誘いました。円の過小評価を問題とするという日米のメッセージは「非常にクリア」であり、為替政策については「首脳だけで議論していくことにはならない。今後とも財務省、私のレベルでやっていく」とコメントし、ドル円は一時156円50銭付近まで円高が進行しています。
📈 主要指標(9月29日)
| 銘柄 | 直近価格 | トレンド | 一言コメント |
|---|---|---|---|
| S&P 500 | 7,683.69 | 下落 | 米10年債の急騰を嫌気し-0.77%と反落。高値7,799からは約1.5%の調整 |
| 日経平均 | 65,877.62円 | 下落 | 権利取りの買いが続かず-0.73%と6日ぶり反落。本日午前は65,200円前後 |
| 金(Gold) | $4,120〜4,170/oz | 下落 | 金利急騰で週次約5%安。8月22日の4,600ドルからは450ドル超の水準訂正 |
| 原油(WTI) | $92前後/bbl | 保合い | 停戦案拒否で上昇後、制裁緩和報道で伸び悩み。90ドル台前半で一進一退 |
| BTC | $83,000〜83,500 | 下落 | 8.4万ドルを割り込み小幅調整。下値は8.2万ドル付近が意識される水準 |
| ETH | $2,650〜2,690 | 下落 | BTCに連れて小幅安。2,800ドルの上値は依然として遠い水準にとどまる |
| SOL | $117〜119 | 保合い | 週初にやや軟化も底堅い。ETFへの資金流入が続いているとの報道が支え |
| XRP | $1.49〜1.52 | 保合い | 1.50ドル前後でもみ合い。市場全体の調整に連動しつつ水準は維持する |
📊 マクロ経済:本日の注目トピックス
① 米10年債が5.27%、30年債は2004年以来の高水準
債券市場の金利上昇が止まりません。28日の米国債券市場では10年国債利回りが一時5.27%近辺まで上昇し、2007年以来の高水準を付けました。30年債利回りは一時5.58%近辺と2004年以来の高水準を記録し、2年債利回りも一時2024年5月以来の高水準です。9月14日に10年債が5%を突破してから、2週間で27ベーシスポイント上昇したことになります。
直接のきっかけは中東情勢です。トランプ大統領がホルムズ海峡の通航再開を巡るイランの提案を拒否したとの報道を受けて原油価格が上昇し、インフレ懸念が改めて意識されました。ただし背景にはより構造的な要因があります。政府債務の増加、企業の資金需要拡大、そして国債供給の増加です。トランプ政権は長期債買い戻しの拡大などを通じて市場の安定化を図っていますが、利回り上昇を抑えるには至っていません。8月19日の買い戻し拡大発表から1カ月以上が経過し、この政策の限界が数字で示された形です。
② 三村財務官「非常にクリア」、中東報道は錯綜
為替では当局者の発言が円買いを誘いました。三村財務官は、円の過小評価を問題とするという日米のメッセージは「非常にクリア」だと述べたうえで、為替政策について「首脳だけで議論していくことにはならない。今後とも財務省、私のレベルでやっていく」とコメントしています。前日にトランプ大統領が首脳会談で円安に懸念を示したことが明らかになったばかりで、事務レベルでも継続的に協議していく姿勢が示されました。ドル円は一時156円50銭付近まで円高が進行しています。
もっともその後は、原油上昇と米長期金利の上昇を受けてドル買いが優勢に転換し、157円半ばを挟んだ水準まで下げ幅を縮小しました。本日の予想レンジは156円80銭〜158円30銭です。円安けん制が下支えとなる一方、米金利上昇によるドル高圧力が残るという綱引きが続いています。
③ 金が週次で約5%下落、BTCは8.3万ドル台へ
最も鮮明に動いたのは金です。金利急騰を受けて売られ、4,280ドル台から4,120〜4,170ドルまで下落しました。週次では約5%の下げとなります。8月22日に4,600ドルの大台に到達した局面からは450ドル以上の下落で、当時の「仮想通貨と金が同時急騰」という構図は完全に解消されました。金利を生まない資産にとって、名目金利の上昇がいかに重い逆風となるかを示す動きです。
仮想通貨は小幅な調整にとどまっています。ビットコインは8万4000ドルを割り込み8万3000〜8万3500ドルで、下値は8万2000ドル付近が意識される水準です。注目すべきは金との対比で、同じく金利を生まない資産でありながら金が週次5%安となるなかで、仮想通貨の下落は限定的にとどまっています。
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