【今日のマクロ経済】3営業日連続の円買い介入で155円台へ—「介入は時間稼ぎ」との見方も
よきょい

8月4日現在、日本政府・日銀が3営業日連続で円買い介入を実施したとみられ、ドル円は東京市場で157円台後半から155円20銭台まで急落する場面がありました。5月6日以来の水準です。ただしその後はショートカバーで157円台前半まで戻しており、市場では「介入は時間稼ぎでしかない」との見方も根強く残っています。
一方、トランプ大統領のイラン攻撃停止を受けて原油が80ドル割れまで急落し、ナスダック総合は+2.13%と大幅高。日経平均は円高の影響で-0.94%と軟調でした。ビットコインは62,000〜63,000ドル台での推移が続いています。
📈 主要指標(8月4日)
| 銘柄 | 直近価格 | トレンド | 一言コメント |
|---|---|---|---|
| S&P 500 | 7,600〜7,605 | 上昇 | 原油急落によるインフレ懸念後退で+1.5%と大幅高。ナスダックは+2.13%と史上高値圏に接近する強さ |
| 日経平均 | 63,755円 | 下落 | 協調介入による円高で輸出関連株が売られ-0.94%。想定為替レートの下振れリスクが収益懸念を招いた |
| 金(Gold) | $4,049/oz | 保合い | イラン攻撃停止で地政学プレミアムが縮小する一方、金利低下期待が下支えし4,000ドル台を維持 |
| 原油(WTI) | $80前後 | 下落 | トランプ氏の対イラン攻撃計画中止表明で供給懸念が急速に後退し80ドル割れ。7月の90ドル超から大幅に水準低下 |
| BTC | $62,600〜63,400 | 下落 | ナスダック+2.13%の急伸に追随できず軟調。円高進行がBTC円建て価格の下押し要因として作用 |
| ETH | $1,840〜1,850 | 下落 | BTCに連動して小幅安。株式市場の強さと仮想通貨市場の弱さの乖離が鮮明になりつつある |
| SOL | $72〜73 | 下落 | 暗号資産全体の軟調に連動。75ドル台の回復には市場全体のリスクオン転換が必要な局面が続く |
| XRP | $1.06〜1.08 | 保合い | 1.06〜1.08ドルのレンジで安定推移。規制整備という中長期の下支え材料は変わらず有効 |
📊 マクロ経済:本日の注目トピックス
① 3営業日連続の円買い介入
政府・日銀は3営業日連続で円買い介入を実施したとみられます。東京市場では157円台後半から155円20銭台まで急落する場面があり、5月6日以来の水準を記録しました。ただしその後はショートカバーなどで下げ幅を縮小し、157円台前半で取引を終えています。片山財務相が3日朝に発表した日米財務相談話では「さらなる協調介入を実施することも躊躇しない」という強い姿勢が示されており、市場には引き続き介入警戒感が広がっています。
市場が注目しているのは155円という水準です。ゴールデンウィーク前後の介入局面でも155円付近で下げ止まったことから、強い下値支持として意識されています。オーダーブックを見ると155円付近と154円付近に厚い買い注文が集中しており、4営業日連続の実弾介入がなければこの水準は維持される公算が大きいとされています。一方で「日米財務相が発表した円安是正に向けた取り組みで示されたのは大部分が意気込みや決意表明で、実質的な手段は市場介入しかなかった」「介入は所詮時間稼ぎでしかなく相場のトレンドを変えることはできない」との見方も根強く、円安再燃のリスクは残っています。
② 原油80ドル割れ・ナスダック+2.13%
トランプ大統領が対イラン攻撃計画を中止したと明らかにしたことで、原油価格は80ドル割れまで急落しました。7月に90ドルを超えていた水準からの大幅な低下です。インフレ懸念が和らいだことで米国債が買われ利回りが全般に低下し、株式市場では主要3指標が揃って続伸しました。特にナスダック総合指数は+2.13%と大幅高となり、S&P500も史上高値圏に接近しています。
株高を主導しているのは、前週末のハイパースケーラー各社の好決算で「AI投資回収懸念」が後退したことです。Amazon・Microsoftのクラウド事業がAI需要を背景に市場予想を上回る成長を示したことで、7月中旬から市場を覆っていた「AIバブル懸念」というナラティブがいったん後退しました。ただし半導体メモリ銘柄の一角には売りが出ており、SOX指数は+1.06%の上昇にとどまっています。
③ 米・イラン協議の実態は不透明
市場に安心感をもたらしたイラン情勢ですが、実態には慎重な見極めが必要です。トランプ大統領はイランとの協議が進行中と説明する一方、合意に至らなければ大規模攻撃に踏み切る可能性を警告しています。さらに重要なのは、イラン側が米国との協議を否定しているという点です。両者の主張が食い違ったまま「攻撃停止」だけが先行している状況で、いつ戦闘が再開してもおかしくありません。
トランプ氏が提示した条件は「ホルムズ海峡の即時かつ完全な開放とイランの核脅威の終結」であり、イランにとって受け入れが極めて困難な内容です。市場では原油安によるインフレ懸念後退を好感しつつも、戦闘再開や原油供給制約の長期化リスクを引き続き警戒しています。7月FOMCで反対票を投じた3人の当局者の存在も含め、原油が再び上昇すればFRBが利上げを迫られるとの見方が残っています。

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