【今日のマクロ経済】米CPI+3.4%で予想一致もドル売りは一時的。日銀9月利上げ確率8割
よきょい

8月13日現在、最大の焦点だった米7月消費者物価指数(CPI)は総合が前年比+3.4%、コアが+2.5%といずれも市場予想と一致しました。コア指数は前月比+0.2%にとどまり、前年比では2021年3月以来の低い伸びに並んでいます。イラン紛争に伴うエネルギー価格急騰の影響が7月も和らいだことが示唆され、FRBへの利上げ圧力は一段と後退しました。
ただしドル売りは長続きしませんでした。発表直後にドル円は158円60銭近辺まで急落したものの、その後は159円50銭近辺まで急反発しています。ホルムズ海峡への警戒感と日本の財政悪化懸念を背景としたドル買い・円売りの地合いが根強いためです。原油(WTI)は83〜84ドルまで一段高となり、ビットコインは64,000ドル付近でのレンジ推移が続いています。
📈 主要指標(8月13日)
| 銘柄 | 直近価格 | トレンド | 一言コメント |
|---|---|---|---|
| S&P 500 | 7,748.50 | 上昇 | CPIの落ち着きを好感し+0.3%と3日ぶり反発。SOXは+2.49%と半導体株が牽引 |
| 日経平均 | 67,524.06円 | 上昇 | AI・半導体に加え早期利上げ期待で銀行株も上昇し+0.83%。連日で高値を更新 |
| 金(Gold) | $4,420〜4,470/oz | 上昇 | 地政学リスクとインフレ警戒を背景に4,400ドル台へ。高値圏を一段と切り上げる動き |
| 原油(WTI) | $83〜84/bbl | 上昇 | イランの強硬姿勢を受け83ドル台まで続伸。先週の75ドル台から8ドル超の水準回復 |
| BTC | $63,500〜64,000 | 下落 | CPI通過後も64,000ドル付近で軟調。原油高によるインフレ懸念が上値を抑える展開 |
| ETH | $1,880〜1,890 | 保合い | 1,880ドル台で小動きが続く。株式の反発に追随できず方向感を欠いた推移が継続 |
| SOL | $76前後 | 保合い | 76ドル前後で安定推移。仮想通貨全体がレンジ相場のなかで底堅さを維持している |
| XRP | $1.01〜1.02 | 保合い | 1ドルを意識した水準で下げ止まり。反発力は乏しく出遅れ感が引き続き残る |
📊 マクロ経済:本日の注目トピックス
① 米7月CPIは総合+3.4%・コア+2.5%で予想一致
米7月消費者物価指数(CPI)は総合が前年比+3.4%、コアが+2.5%と、いずれも市場予想と一致しました。前月からは伸びが鈍化し、前月比では総合が+0.1%、コアが+0.2%にとどまっています。コアの前年比は2021年3月以来の低い伸びに並びました。ガソリン価格の下落と基調インフレの落ち着きが確認され、FRBが9月FOMCで利上げに踏み切るとの観測は後退しています。
ここで押さえておきたいのは、この結果がイラン紛争によるエネルギー価格急騰の影響が7月も和らいだことを示す点です。ただし数字が反映しているのは7月時点の状況であり、8月に入ってから原油が75ドル台から83ドル台へ戻した動きは、まだ物価指標には表れていません。
ドル円の反応は象徴的でした。発表直後は158円60銭近辺まで急落したものの、その後は159円50銭近辺まで急反発しています。ホルムズ海峡への警戒感と日本の財政悪化懸念を受けたドル買い・円売りの地合いは根強く、CPIによるドル売りは一時的にとどまった格好です。
② SOX+2.49%・日経67,524円
12日の米国市場ではナスダック総合とS&P500が反発しました。インフレ鈍化が利上げ観測の後退を通じて株式の追い風となった形ですが、先週の雇用統計で織り込まれた分からの変動は限定的でした。それでも投資家心理はリスクオンに傾きやすく、AI・半導体関連を中心に買われフィラデルフィア半導体株指数(SOX)は+2.49%と大幅高となっています。
日本市場でも日経平均が続伸し67,524.06円(+0.83%)で引けました。値がさのAI・半導体関連が指数を押し上げたほか、10日公表の日銀「主な意見」で早期利上げの可能性が高まったとの受け止めから、業績に追い風となる銀行株も買われています。一方で原油高の影響を受ける小売などは軟調で、セクター間の明暗が分かれました。
③ 日銀9月利上げ確率8割
国内金利の動きが一段と鮮明になっています。前日の市場では2年債利回りが1995年以来の高水準を付け、5年債利回りも過去最高水準まで上昇しました。OIS市場では9月会合での利上げ確率がおよそ8割まで高まっており、10日時点の6割程度から急速に織り込みが進んだことになります。来年にかけた追加利上げも相応に織り込まれる状況です。
本日は7月の国内企業物価指数が公表されます。原油高や円安の影響を背景に伸び率の加速が見込まれており、企業間取引でのコスト転嫁が継続していれば、物価上振れリスクと追加利上げ観測をさらに後押しする内容となる可能性があります。今後は日銀高官の講演や日米財務当局者の会談を通じて、利上げ時期と到達点を探る動きが続く見通しです。
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