半年で仮想通貨1600億円超が流出|北朝鮮関連が最大の割合

2026/07/29・

よきょい

半年で仮想通貨1600億円超が流出|北朝鮮関連が最大の割合
ct analysis

ブロックチェーンセキュリティ企業Blockaidが7月28日に公表した報告書によると、2026年上期に仮想通貨プロジェクトがハッキングで失った資産は10億ドル(約1600億円)を超え、同社が確認した攻撃件数は過去最多となりました。

同社は件数を基準に、記録が残るなかで最も攻撃を受けた半期だったとしています。上期の6カ月だけで、2025年の1年間を上回る件数を検証したとのことです。ただし被害総額では前年同期を下回っており、2025年は15億ドル規模のBybitの流出事案が全体を押し上げていました。

盗まれた資金の最大の割合を占めたのは北朝鮮関連とされる攻撃者で、その額は約6億ドルに上ります。Blockaidは2億8,500万ドルのDriftの流出と、2億9,200万ドルのKelpDAOの流出をいずれも北朝鮮関連の実行犯によるものと分析しました。手口はLinkedInを通じた接触から始まるソーシャルエンジニアリングで、複数人の署名を必要とするマルチシグ・ウォレットの署名者権限を奪うというものです。



集計は調査会社によって差があります。Immunefiは6月のエコシステム更新で上期の被害を207件・約9億7,200万ドルとし、Quill AuditsはDeFi分野に絞って87件・9億3,530万ドルと集計しました。Immunefiも半期の件数としては過去最多としている一方、2026年のDeFi分野の被害額は2022年のピークから74%減少しています。

今後の焦点としてBlockaidが挙げたのが、AI関連の攻撃です。Bankrで発生した21万6,000ドルの流出を初のAIエージェント関連事例と位置づけ、エージェントの導入が年10倍程度のペースで拡大していると指摘しました。下期には複数のAIエージェント関連のインシデントが起き、AIに不正な指示を紛れ込ませるプロンプトインジェクションが先行し、続いてツール利用の悪用や無許可の署名が問題になると予測しています。

件数が過去最多を更新しながら総額は前年同期を下回っており、防御の重心はコード監査から人と権限の管理へと移りつつありそうです。

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