BTC採掘大手の借主はAnthropicか|91億ドルの20年契約

2026/08/25・

よきょい

BTC採掘大手の借主はAnthropicか|91億ドルの20年契約

引用元: gguy / Shutterstock.com

ビットコイン採掘企業のRiot Platformsが、AI企業向けのデータセンター賃貸で91億ドル規模の20年契約を獲得しました。ただし、その建設資金を賄うつなぎ融資の返済期限は、賃料が入り始める1年前に来ます。

契約はテキサス州ロックデールのキャンパスで191メガワットのIT容量を貸すものです。8月10日の提出書類では借主を「主要なフロンティアAIラボ」とだけ記載していましたが、借主がClaudeの開発元Anthropicであると特定されたと、ブルームバーグが伝えました。Riot自身は借主名を公表していません。

12か月のズレ

引き渡しは段階的で、最初の96MWが2027年12月、残る95MWが2028年6月です。契約収益は2048年6月までに約91億ドル、5年の延長オプション2回を行使すれば総額161億ドルに達しうるとされています。

一方で資金面です。Riotの子会社はMorgan Stanley Senior Fundingが幹事を務める担保付き融資枠を結び、最大5億7,300万ドルを長納期の機器や初期の開発費に使えるようになりました。この借入の満期は2026年12月31日です。

最初の96MWが動くのは2027年12月。つまり賃料がまったく入らないうちに、返済期日が到来する設計になっています。

まだ現金ではない5億7,300万ドル

この枠は必要に応じて引き出す形式のため、5億7,300万ドルは受け取り済みの現金ではありません。Riotはこれを、投資適格の与信バックストップを固めるまでの暫定措置と位置づけていますが、提供者も金額も条件も開示していません。

金利は調整後ターム SOFRに2.75%を上乗せする方式、または所定の基準金利に1.75%を上乗せする方式です。担保は主にプロジェクト側の資産で、Riot本体への遡及は原則としてありません。

この本体に遡及しない設計は両刃です。行き詰まっても本体のバランスシートは守られますが、裏返せば貸し手はプロジェクト単体の信用しか見ていないということになります。開示された担保にビットコインは含まれておらず、同社が保有するおよそ11,380 BTCはこの枠組みの外にあります。

電力の話ではなく、信用の話

採掘企業のAI転換は余った電力の転用として語られがちですが、実際の勝負どころは別のところにあります。20年契約の将来の収入を稼働の3年前という段階で低金利の長期負債に変えられるかどうかです。系統への接続や電力容量は必要条件にすぎません。

検証できる次のポイントは3つ。バックストップの提供者と条件の開示、2026年12月31日の満期の処理、そして2027年12月の初回引き渡しです。161億ドルという数字はこの3つを通過した先にあるもので、契約時点で受け取った現金ではありません。仮想通貨価格に連動して見られてきた採掘株が、建設と資金調達の進捗で測られる局面に入りそうです。

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