利回り17%の裏で1060万ドルの現金流出|TON保有企業の内実
よきょい

TONブロックチェーンのトークンを保有するTONストラテジーが、第2四半期の年換算の粗ステーキング利回りは17%だったと報告しました。
一方で同じ提出書類からは、トークン建ての収益と営業キャッシュフローの間にずれがあることも明らかになっています。同四半期には943万8177Gram(旧トンコイン)を受け取り、1500万ドルを超えるステーキング収益を計上しました。
継続事業の税引前利益は8350万ドルでしたが、その大半はデジタル資産の公正価値が8280万ドル増えたことによるもので営業利益は47万9000ドルにとどまりました。2026年上半期の継続事業は営業活動で1060万ドルの現金を使っており、キャッシュフロー計算書では純利益から非現金のGram対価約1900万ドルが差し引かれています。6月末の現金と拘束性現金は約2900万ドルで、無借金と説明されています。
報酬が増えた要因として、同社は4月の「Catchain 2.0」アップグレードを挙げています。TONのメインネットのブロック生成間隔が約2.5秒から約400ミリ秒へ短縮され、1秒あたりのブロック数がおよそ6.25倍になりました。TONはブロックごとに生成報酬を定めているため、生成が速くなればバリデータへの発行量も増える仕組みです。ただしプロトコルの設定やステーク量、価格次第で結果は変わります。
6月30日時点の保有量は2億3050万Gramで、うち2億2990万Gramがステーキングされています。同社は8月4日時点のTonStatのデータを引用し、これが供給量の約4.4%、ステーキング済みGram全体の約35%にあたるとしています。保管とステーキングはBitGoとBlockchain.comが専用プールを通じて担当しています。
なお17%の利回りは1四半期を年換算した粗利回りで、株主の純リターンではない点に留意が必要です。継続的な現金創出には、報酬の価値維持が前提となりそうです。

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