【今日のマクロ経済】仮想通貨と金が同時急騰、上昇の主役はショート清算からETF流入へ
よきょい

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8月22日現在、ビットコインが一時79,500ドルまで急騰し、80,000ドルの大台に迫りました。週初の64,000ドル割れからわずか3営業日で15,000ドル以上の上昇となり、2023年以来最大の上昇週を記録しています。米国の現物ビットコインETFには19日に5億1700万ドル、20日に6億600万ドルと2日連続で前日を上回る資金が流入しており、当初のショート清算主導から機関投資家の実需買いへと上昇の質が変化しつつあります。
一方でマクロ環境は依然として厳しいままです。米国はイランに対し「経済的D-Day」と称する強力な制裁強化を宣言し、ブレント原油は一時95ドル近くまで上昇しました。金は4,600ドル、銀は70ドル付近まで買われ、安全資産にも資金が向かっています。日経平均は66,016.36円と小幅続落し、米株は週間で約1.4%の下落となりました。
📈 主要指標(8月22日)
| 銘柄 | 直近価格 | トレンド | 一言コメント |
|---|---|---|---|
| S&P 500 | 7,674.37 | 上昇 | 週末にかけ+0.43%と持ち直し。ただし週間では約1.4%安と調整色が残る展開 |
| 日経平均 | 66,016.36円 | 下落 | -0.30%と小幅続落。原油高と金利先高観が重しとなり前週からの調整が継続 |
| 金(Gold) | $4,600〜4,624/oz | 上昇 | 4,600ドルの大台に到達し24時間で約2%高。銀も70ドル付近まで買われる展開 |
| 原油(WTI) | $86.6〜87/bbl | 保合い | 87ドル付近で高値圏を維持。ブレントは制裁強化を受け一時95ドル近くまで上昇 |
| BTC | $77,000〜77,800 | 上昇 | 一時79,500ドルまで急騰し80,000ドルに接近。週間で15,000ドル超の大幅高 |
| ETH | $2,400前後 | 上昇 | 2,400ドル台へ続伸しETFにも2億2100万ドルが流入。1,880ドル台から急回復 |
| SOL | $91前後 | 上昇 | 91ドル付近まで一段高。8月中旬の76ドル前後から15ドル超の水準切り上げ |
| XRP | $1.37〜1.42 | 上昇 | 1.40ドル前後へ急伸し数カ月ぶりの好調な週。1ドル割れ寸前からの完全な反転 |
📊 マクロ経済:本日の注目トピックス
① BTCが一時79,500ドル、ETF流入は2日で11億ドル超
仮想通貨市場の急騰が加速しました。ビットコインは21日に一時79,500ドルを突破し、80,000ドルの大台まであとわずかという水準に到達しています。その後は77,000ドル前後へ押し戻されたものの、週初の64,000ドル割れからは15,000ドル以上の上昇で、2023年以来最大の上昇週となりました。時価総額は1.5兆ドルを超えています。
上昇の質が変わってきた点は重要です。19日の急騰は1時間で10億ドルを超えるショートポジションの清算という技術的要因が中心でしたが、その後の動きはETFへの資金流入に支えられています。米国の現物ビットコインETFには19日に5億1700万ドル、20日に6億600万ドルと2日連続で前日を上回る資金が入りました。イーサリアムETFにも20日に2億2100万ドルが流入し、XRPファンドが1300万ドル、ソラナが1500万ドルとすべての上場銘柄で流入が確認されています。一過性の清算スパイクではなく、機関投資家がブレイクを追いかけている構図です。
もっとも冷静な視点も必要です。スタンダードチャータードのジェフ・ケンドリック氏は、今週の上昇の大部分はショートポジションの強制清算によるものだと指摘したうえで、次の上昇局面は実際の買い手によって牽引されるとの見方を示しています。ETF流入も広い視野では始まったばかりの規模だという評価です。また現在の水準は昨年10月に記録した約126,000ドルの最高値から依然として4割近く低く、新高値ではなく下落トレンドのなかでの回復局面という位置付けになります。急激な上昇は勢いが冷めれば同じ速さで反転しうるため、来週もETFの買いが続くかどうかが、持続的な上昇と一時的な急騰を分ける分岐点となります。
② 米イランが「経済的D-Day」フェーズへ
中東情勢は軍事から経済圧力へと局面が移りました。トランプ政権はイランに対して「史上最も厳しい制裁」「Economic D-Day(経済的D-Day)」と称する強力な経済圧力を宣言し、ヴァンス副大統領も「新たなフェーズ」と述べて封鎖の長期化やさらなる措置を示唆しています。イラン側はこれを「経済テロ」と批判し、「壊滅的な報復」を警告しました。
ホルムズ海峡の船舶通行は依然として低調で、ブレント原油は一時95ドル近くまで上昇した後も高水準を維持しています。WTIも86〜87ドル台で高止まりしており、8月上旬の75ドル台からの上昇分は定着した格好です。フーシ派によるサウジ攻撃やヒズボラへの追加制裁も報じられており、地域全体の緊張は緩む気配がありません。
③ 金4,600ドル・銀70ドル接近
安全資産にも大量の資金が流れ込んでいます。金は1オンス4,600ドルに到達し、24時間でさらに約2%上昇しました。銀も70ドルに迫り2.5%以上の上昇です。仮想通貨と金が同時に買われている点は、単純なリスクオン・リスクオフでは説明できない現在の相場の特徴を示しています。
金利は激しく動いた一週間の末にほぼ横ばいで着地しました。米長期金利は週初に数十年ぶりの高水準付近まで上昇した後、19日の財務省による買い戻し増額発表で急落し、翌20日には抑制能力への懸念から再び急騰するという乱高下を演じています。10年債利回りは4.70%で、週初の水準から約4ベーシスポイント低下しました。CMEフェドウォッチによれば9月会合での利上げ確率は35%程度で、年末までの利上げ確率は66%です。1カ月前には年内1回以上の利上げ確率が約90%と見積もられていたことを踏まえると、見方は大きく後退しました。
来週の最大のイベントは8月28日のジャクソンホール会議で、ウォーシュFRB議長が初の基調講演を行います。財務省の買い戻し策は量的緩和でもイールドカーブコントロールでもなく、あくまで需給の下支え策にすぎません。ETF流入の継続とジャクソンホールの通過、この2点が来週の焦点となります。

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