【今日のマクロ経済ニュース】日銀「利上げ加速に柔軟」報道とECB理事会でBTCはどう動く?
よきょい

7月23日現在、WTI原油先物が88ドル台、ブレント原油は90ドルを超え、エネルギー危機が新たな段階に入っています。フーシ派のサウジ海上封鎖に加えトランプ大統領が「ホルムズ海峡で船舶が攻撃されるたびに橋梁・発電所を攻撃する」とSNSで警告したことで、供給懸念が一段と強まりました。
国内では日銀が物価上振れリスク次第で「利上げペースの加速に柔軟な姿勢」を示しているとの報道が円買いを誘い、ドル円は一時163円20銭から162円70銭まで急落しましたが押し目では買い戻されています。本日はECB理事会とラガルド総裁会見が最大の注目イベントです。
📈 主要指標(7月23日時点)
| 銘柄 | 直近価格 | トレンド | 一言コメント |
|---|---|---|---|
| S&P 500 | 7,498.96 | 下落 | 中東情勢悪化と原油高によるインフレ警戒で-0.14%。ハイテク株はまちまちで方向感に欠ける展開 |
| 日経平均 | 66,116円 | 下落 | 前場に1,300円超上昇する場面もあったが原油高80ドル台の重しで失速し-0.18%でほぼ横ばい引け |
| 金(Gold) | $4,010〜4,126/oz | 上昇 | 原油高によるインフレ再燃懸念と地政学リスクが二重で押し上げ。4,100ドル台を試す動きが続く |
| 原油(WTI) | $88台(ブレント$90超) | 上昇 | フーシ派封鎖・トランプ警告・タンカー爆発が重なりWTI88ドル台まで急騰。ブレントは90ドルを突破 |
| BTC | $64,000〜65,000 | 保合い | 日銀利上げ加速報道が円高要因となる一方、ECB据え置き期待がリスク資産を支える綱引き局面 |
| ETH | $1,800〜1,919 | 上昇 | 金商法整備を背景とした中長期の制度的追い風が継続。先週来の上昇基調を維持し底堅い動き |
| SOL | $75〜77 | 保合い | 高値圏でのもみ合いが継続。SBI連携など日本市場での独自材料が下値をサポートし安定推移 |
| XRP | $1.06〜1.12 | 保合い | EU・MiCA認可と日本金商法整備の規制整備が下値を支える。市場全体の地合い次第で方向感が決まる局面 |
📊 マクロ経済:本日の注目トピックス
① 原油WTI88ドル・ブレント90ドル突破
WTI原油先物が88ドル台、ブレント原油が90ドルを超えました。6月の停戦合意後に68ドル台まで下落していたことを考えると、わずか数週間で約30%の急騰という異例のペースです。複数の要因が重なった結果です。トランプ大統領が「ホルムズ海峡で船舶が攻撃されるたびに、米軍がイランの橋梁や発電所を攻撃する」とSNSで警告したことで、報復のエスカレーションが意識されました。さらにフーシ派によるサウジアラビア向け海上封鎖の実施と、ホルムズ海峡を通航中の石油タンカー2隻の爆発・航行不能が供給懸念を一段と強めています。
原油90ドル台の定着は、6月CPIで確認されたインフレ鈍化を打ち消す力があります。FF金利先物市場では年内の利上げ織り込みが1.7回程度まで上昇しています。日本では6月の企業物価が前年比7.1%上昇と3年3か月ぶりの上げ幅を記録しており、輸入インフレの加速が家計と企業双方に重くのしかかっています。
② 日銀「利上げペース加速に柔軟」
22日の外国為替市場では、日銀が物価上振れリスク次第で利上げペースの加速に柔軟な姿勢を示しているとの報道が流れ、円買いが急速に強まりました。ドル円は一時163円20銭から162円70銭まで約50銭急落しましたが、日米の金利差は依然として大きく押し目では再びドルが買い戻されています。この「日銀報道→円買い→即反転」という値動きは、市場が日銀の次の一手を極めて注視していることを示しています。
来週7月27〜28日には日銀金融政策決定会合が予定されており、この会合で日銀が物価見通しを大幅に上方修正する方向で検討しているとも伝わっています。中東情勢の影響が直ちに収束することは見込みづらく、2026年度の物価見通しは大きめの上方修正が検討される方向です。日銀が実際に利上げペースを加速させるかどうかは来週の会合結果を見なければわかりませんが、「利上げ加速」シナリオが現実味を帯びれば163円台での円安が急速に修正されるリスクがあります。
③ ECB理事会
本日は欧州中央銀行(ECB)理事会が開催されます。前回6月会合では中東情勢に伴うエネルギー価格の上昇を背景に0.25%の利上げが決定されており、今回は据え置きが予想されています。市場の注目はラガルド総裁の会見で、9月の追加利上げについてどのような示唆が示されるかです。
短期金融市場ではECBが9月理事会で追加利上げに踏み切ると織り込まれており、ハト派的な発言が出ればユーロ売りが強まりドルが相対的に上昇、タカ派的であればユーロ高・ドル安という構図です。日本市場にとっても、ECBのスタンスがドル円の方向感を左右する材料となるため、夜に予定されているラガルド会見の内容は引き続き注目されます。
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