【今日のマクロ経済】ジャクソンホール開幕、焦点は28日ウォーシュ議長講演
よきょい

8月27日現在、7月の米個人消費支出(PCE)デフレーターが前月比+0.2%、前年比+3.7%と市場予想を上回りました。6月と同水準での高止まりであり、インフレ圧力の根強さが改めて意識された格好です。米10年国債利回りは前日比1.8ベーシスポイント高い4.647%、2年債利回りも3.1ベーシスポイント高い4.209%まで上昇し、ドル円は一時159円44銭まで値を伸ばしました。
本日からは米ワイオミング州でジャクソンホール・シンポジウムが開幕しますが、市場の関心は28日のウォーシュFRB議長講演に集中しています。ビットコインは78,500〜79,000ドルの高値圏を維持し、ソラナは一時101ドルと100ドルの大台に乗せました。
📈 主要指標(8月27日)
| 銘柄 | 直近価格 | トレンド | 一言コメント |
|---|---|---|---|
| S&P 500 | 7,675.70 | 保合い | PCE上振れで割高感が意識され-0.02%とほぼ横ばい。SOXは+0.20%を確保 |
| 日経平均 | 66,262.16円 | 上昇 | 原油安を追い風に+0.62%と続伸。9月利上げ観測で銀行・保険など金融株が牽引 |
| 金(Gold) | $4,597〜4,630/oz | 下落 | 4,600ドル前後へ小幅調整。中東情勢の緊張緩和で安全資産需要がやや後退 |
| 原油(WTI) | $81〜82/bbl | 上昇 | 前日の4〜5%急落後に81ドル台へ持ち直し。80ドル近辺では買いが入りやすい展開 |
| BTC | $78,500〜79,000 | 保合い | 8万ドル到達後の調整局面で高値圏を維持。金利上昇にも崩れず底堅さを示現 |
| ETH | $2,440〜2,500 | 保合い | 2,500ドルを試しつつ上値の重い展開。BTCやSOLに比べ戻りの勢いはやや鈍い |
| SOL | $97〜101 | 上昇 | 一時101ドルと100ドルの大台に到達。8月中旬の76ドル前後から25ドル上昇 |
| XRP | $1.44前後 | 下落 | 1.44ドル前後へじり安。1.50ドル手前で頭打ちとなり戻り売りに押される展開 |
📊 マクロ経済:本日の注目トピックス
① 7月PCE市場予想を上回る
26日に発表された7月の米個人消費支出(PCE)デフレーターは、前月比+0.2%、前年比+3.7%と市場予想を上回りました。FRBが物価判断で最も重視する指標であり、6月と同じ+3.7%での高止まりです。2%目標を大きく上回る水準が続いていることになります。
一方でコア指数は前月比+0.2%、前年比+3.3%と市場予想と一致しました。基調的なインフレ圧力に加速の兆候は見られておらず、総合指数の上振れはエネルギー価格の影響とみられます。8月に入って原油が75ドル台から87ドル台まで上昇したことを踏まえると、8月分の指標にはさらに上振れ圧力がかかる可能性があります。
② ジャクソンホール開幕
本日から米ワイオミング州でジャクソンホール・シンポジウムが開幕します。市場の関心は28日に予定されるウォーシュFRB議長の講演に集中していますが、期待しすぎない方がよい理由があります。ウォーシュ氏は過度なフォワードガイダンスに否定的な立場を示しており、講演で今後の金融政策の方向性が明確に示される可能性は高くないとみられているためです。
議長自身も7月のFOMC後の記者会見の際、この講演について検討すら始めていないと述べ、広範なマクロ経済の問題提起について話す可能性を示唆していました。金融政策の具体的なヒントではなく、中長期的な枠組み論に終始する展開も十分にあり得ます。それでも市場では講演内容を見極めたいとの思惑が強く、積極的な売買は手控えられています。
③ 半導体大手が売上2倍強
株式市場では明るい材料も出ました。ニューヨーク市場の閉場後に発表された米半導体大手の決算では、四半期の売上高が前年度比2倍強となったことが判明し、同社の株価は時間外取引で4%前後上昇しています。8月中旬以降、AI・半導体セクターは調整色が強く日経平均の重しとなってきましたが、この決算を受けて本日の東京市場では値がさのAI・半導体関連銘柄への買いが先行すると想定されます。
注目すべきは、PCEの上振れで金利が上昇した局面でも仮想通貨が大きく崩れていない点です。8月中旬までは金利上昇がそのまま逆風として効いていましたが、足元では前週からのETF資金流入が下支えとなっている可能性があります。ただし明日のウォーシュ議長講演を通過するまでは、方向感を判断するには材料が不足しています。
議長がインフレ抑制姿勢を強調すれば金利面からの逆風が改めて意識される展開もあり得ますし、逆に枠組み論に終始して具体的な指針が示されなければ、材料出尽くしと受け止められて手仕舞い売りが出る可能性もあります。高値圏での様子見が続くなか、講演後の初動には注意が必要です。
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