ビットコインの支えが消える日?米財政措置に11月4日の期限
よきょい
米財務省は8月19日、残存10〜20年および20〜30年の国債を対象とする流動性支援型の買い戻し(バイバック)について、1回あたりの上限を20億ドルから「少なくとも40億ドル」へ引き上げると発表しました。
ビットコインは8月に月間で約25%上昇し、2021年以来となる8月のプラスを記録しており、この発表は上昇局面を支えた材料の一つに数えられています。
発表当日、30年債利回りは9ベーシスポイント低下して5.196%、10年債は4.647%で引けました。前日には30年債が2007年4月以来の高水準に達していた局面です。ただし30年債利回りは9月2日には5.27%付近へ戻っており、告知そのものが長期金利の水準を恒久的に切り下げたわけではありません。
期限付きという見落とされやすい条件
重要なのは、この増額が恒久措置ではないという点です。財務省は上限引き上げの適用を今四半期の残り、すなわち11月4日までと明示しており、その後の規模については同日の四半期定例入札計画で改めて示すとしています。相場を支えたとされる材料には、あらかじめ失効日が設定されています。
規模の比較も欠かせません。1回40億ドルという枠に対し、7〜9月期の民間保有分の市中純調達額は7,390億ドル、10〜12月期は6,280億ドルが見込まれています。バイバックは財務省が手元資金で既発債を買い戻し、新発債で置き換える負債構成の組み替えであり、中央銀行が準備預金を創出する量的緩和とは性質が異なります。市場機能の改善には効いても、債務の総量は減りません。
9月FOMCと重なる政策カレンダー
金融政策側は7月28〜29日のFOMCで政策金利を3.50〜3.75%に据え置いたものの、採決は9対3でした。反対したのはクリーブランド連銀のハマック、ミネアポリス連銀のカシュカリ、ダラス連銀のローガンの3総裁で、いずれも0.25%の利上げを主張しています。
つまり9月のビットコインは、支えとなった財政側の措置が11月4日で切れる一方、金融政策側の引き締めバイアスが四半期見通しとともに更新されるという、非対称な日程に向き合うことになります。
9月11日の消費者物価指数と9月中旬のFOMCが、この二つの力の綱引きを測る最初の材料になりそうです。
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