世界146カ国が推進するCBDC、米国だけ扉を閉ざすか
よきょい

仮想通貨業界の代表的な批判者として知られる米マサチューセッツ州選出のエリザベス・ウォーレン上院議員が、かつて自身が評価していた中央銀行デジタル通貨(CBDC)の発行を禁じる法案を後押しする動きに出ました。
今回、ウォーレン議員は超党派の包括法案を共同で起草・推進し、FRB(連邦準備制度理事会)がそのデジタル代替手段を発行することを明確に禁じる内容を盛り込みました。米上院は本来は住宅危機の緩和を目的とした「21世紀ROAD住宅法」を85対5の圧倒的多数で可決しています。その中にFRBが2030年末まで小売向けデジタルドルを発行することを法的に阻む条項が含まれています。
実務上の即時的な影響は限定的とされています。米国は小売向けCBDCの導入に近づいておらず、トランプ大統領も2025年1月にCBDCの開発停止を指示する大統領令に署名しています。今回の法案はすでに行政府が踏襲している方針を法律として定めるものです。ただし大統領令は次期政権が覆せる一方、法律による制限は撤回がより困難となる点で意味を持ちます。
米国の動きは世界の潮流とは対照的です。大西洋評議会のデータによれば、146の国・通貨同盟がCBDCを積極的に検討・開発しており、世界のGDPの98%超を占めるとされています。
G20の他の全加盟国がデジタル通貨を追求するなか、米国は一般消費者向けデジタル通貨への扉を一時的に閉ざした形となりそうです。
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