ビットコインの「ハードマネー論」と5%の米国債利回りが衝突する局面
よきょい

ビットコインはいま世界の債券市場で起きている債務由来の金融的混乱への対応として生まれました。当初の論理は、政府が無謀に借り入れ通貨価値を下げれば、ハードマネー資産が需要を吸収するというものでした。しかしこの論理は債務の連鎖が投機資産を抑え込むほど金融環境を引き締める可能性を残していました。2026年、長期的な物語と短期的な力学が逆方向に動いています。
5月20日、30年米国債利回りは5.18%に到達。5月13日の250億ドルの30年債入札は5.046%で落札され、長期債で投資家が5%を得たのは2007年以来となります。
背景にはエネルギー価格の高騰に加え再調達と発行が必要な米政府債務の膨大さがあります。米財務省は2025年10月から2026年3月にかけて約5300億ドル、月平均880億ドル超の利払いを行ったとされています。
5%の利回りは現物ビットコインの取引に直接影響しています。CLARITY法の進展にもかかわらず、米現物ビットコインETFは週に約1万4000BTCの流出を記録し、6週間続いた流入が途切れました。
ただし長期的には、こうした利回りを生み出す財政状況こそが固定供給のハードマネー資産を魅力的にする要因でもあります。財政赤字はGDP比で2026年の5.8%から2036年の6.7%へ拡大すると予測されています。
次の局面のビットコインの行方は、中央銀行の決定よりも世界の債券投資家が米国の債務に対して忍耐を失い始めるかどうかにかかってきそうです。
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