仮想通貨の税優遇案、米下院で審議|民主党は慎重姿勢
よきょい

米下院歳入委員会は6月10日、6本の共和党による仮想通貨税制法案をめぐる公聴会を開きました。業界の幹部が法案の拡充を求める一方、民主党側は手続きを大幅に遅らせるべきかどうかを問う展開となり、超党派の合意が欠けている実態が浮き彫りになりました。
背景には、11月の中間選挙で民主党が下院の多数を奪還する可能性があります。共和党は議会と政権を握っているうちに法案を成立させようと急いでいますが、民主党は仮想通貨法制の制定を重要な目標としつつも、急いで進める必要はないという姿勢で結束しつつあります。
委員会の民主党トップであるリチャード・ニール議員は、中間選挙後まで超党派の合意は見込めないとの見方を示しています。
最大の対立点となったのは、ステーキングやマイニングで得られる仮想通貨への課税の扱いです。6本のうち1本の法案は、こうした報酬を個人の課税所得から除外する内容となっています。現行制度ではステーキング報酬や新たに採掘された仮想通貨は、売却したかどうかにかかわらず受け取った時点で所得として申告する必要があります。
民主党側は、こうした報酬への課税を繰り延べられるようになると仮想通貨が株式や債券といった伝統的で課税対象となる投資より魅力的になり、金融市場を大きく変えかねないと懸念を示しました。一方、公聴会で証言した仮想通貨企業の幹部は、少額免税の規定の拡充を求めました。
仮想通貨の市場構造を定める「CLARITY法」が上院で中間選挙を控えて時間に追われるなか、業界の政策担当者は税制での前進を一つの成果として期待していました。しかし超党派の合意には依然として隔たりがあり、議論は中間選挙後まで持ち越される可能性が高そうです。
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