FOMC議事録でビットコインの「利下げ期待」一転、利上げリスクが新たな重しに
よきょい

4月のFOMC(連邦公開市場委員会)議事録が公表され、ビットコイン投資家が期待していた利下げの兆しは示されませんでした。
多くの政策担当者はインフレが2%目標を上回り続ければある程度の金融引き締めが適切になる可能性が高いと述べ、市場が見込んでいた利下げとは逆の姿勢を示しました。FRBは政策金利を3.50〜3.75%に据え置きましたが4人が反対票を投じ、1992年以来最も意見が割れた会合となりました。
年初には先物市場が年内2回以上の利下げを織り込んでいましたが、5月20日のCME FedWatchでは12月までの利上げ確率が54.1%まで上昇し、緩和の確率はわずか1.5%まで低下しました。背景にはイラン情勢があり、エネルギー価格の上昇でインフレ指標が3%を超え4月のCPIは3.8%と目標を大きく上回っています。
ビットコインがFRB政策に敏感なのは、流動性が理由とされています。利下げが見込まれると資金は安くなりドルは軟化し、投資家はリスク資産を保有しやすくなります。利上げ局面ではその逆が一斉に起きます。
現物ビットコインETFの登場によりビットコインは株式や債券ファンドと同じ証券口座で取引されるようになり、機関投資家が他のリスク資産と同じ手法でエクスポージャーを減らせるようになった点も影響を強めています。
過去の例として2022年の利上げ局面ではビットコインが約6万9000ドルから1万5500ドルまで下落しました。今回は出発点が異なり同じ軌道は基本シナリオではないものの、利上げ姿勢が長く続く展開はリスク資産にとって厳しいものとなります。
規制面の追い風と流動性の逆風が同時に存在しうる中、短期的には流動性が勝ちやすいとされています。年初を定義していた利下げトレードは、当面はラリーを描きにくい局面に置き換わったと言えそうです。
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