ビットコインの静けさは「嵐の前」か|保合いの裏で強気筋がロング攻勢

ビットコインの静けさは「嵐の前」か|保合いの裏で強気筋がロング攻勢
ct analysis

「ビットコイン市場が積極的な売り一色の局面を抜け、売り手と買い手が拮抗する「均衡状態」へ移行しつつある」分析企業Glassnodeは昨日公開した週次レポートでこうした見方を示しました。一方で同社は価格に敏感な短期資金「ホットキャピタル」の活動比率が高まっており、静かな保合いがボラティリティ拡大に転じやすい地合いだとも指摘しています。



売り圧は後退、ETFには「売り疲れ」の兆し

Glassnodeによれば、現物市場で成行の売りが買いを上回る度合いは1週間で約2億4000万ドルからほぼゼロ近辺まで縮小し、売り手優勢の状態は解消に向かっています。

一方で現物取引高は53億ドルと前週から16%減少しており、同社はこれを撤退ではなく、参加者が様子見に回りながら値固めを進める「基盤づくり」の局面と解釈しています。

米現物ETFの資金動向にも変化が見えます。ETF経由で購入した平均的な投資家の持ち値が含み損圏から黒字圏へ回帰するのに伴い、週間の純流出額は20億ドルから7億ドルへと3分の1近くまで縮小。同社はこれを「売却トレンドの出尽くし」の可能性として挙げています。



先物はロング再開、オプションは弱気が解凍

デリバティブ市場では投機的なポジションの再構築が進んでいます。先物の建玉は309億ドルへと1週間で3.6%増加し、ロング勢がポジション維持のために支払うコストは日次80万ドルから150万ドルへほぼ倍増。過去の水準と比べても高い負担を受け入れてでも買い持ちを続けたいという、強気筋の攻勢が読み取れます。

オプション市場でも下落ヘッジの割高感が和らぎ、極端な弱気心理は薄れてきました。注目されるのは、実際の値動きの大きさがオプション価格に織り込まれた市場の予想を上回り始めている点です。同社はこれを静かな保合いから新たな変動局面への「レジーム転換」が近いことを示唆するサインとみています。



回帰する「ホットキャピタル」、静けさは続かない?

オンチェーンではアクティブアドレス数が週間4.7%増の約65万6000件となり、送金量も48億ドルへ12%増加するなど、ネットワーク参加の裾野が広がっています。現在も供給全体の半数超が含み損を抱えたままですが、損失を確定させる売りのペースは前週から減速しており、Glassnodeは「市場は長期的な確信に支えられている」と分析しています。

その安定を揺らしかねないのが、保有期間3カ月未満の資金、いわゆる「ホットキャピタル」の比率上昇です。

市場に出回るビットコインのうち直近3カ月以内に買われた分の割合は1週間で16.3%から16.9%へ上昇しました。買ったばかりで値動きに敏感な短期資金の回転が増えるこの構図はボラティリティの拡大につながりやすいと同社は指摘します。

収益性の回復と先物市場の安定という「強さ」と、投機資金の回帰という「火種」。均衡が破れるとすればその引き金はホットキャピタルの動きになる可能性があります。

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記事ソース:Glassnode

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