家畜が信用に変わる?ブラジルで乳牛10頭がトークン化
よきょい

ブラジル・パラナ州の乳牛10頭がCowmed社の首輪から得た健康・行動・位置データをもとに暗号化された識別情報を付与され、証券取引所B3上でトークン化されました。この識別情報が牛を担保に変え、約2万ドルの信用を裏付けたとのことです。
この試みが注目されるのは、多くの国で農家が家畜を所有しながらも銀行が求める土地の権利証を持たないために融資を受けられない現実があるためです。中小企業の借入需要と実際の調達額との世界的な差は5.7兆ドル、非公式企業まで含めると8兆ドルに達するとされ、サブサハラ・アフリカだけで約3310億ドルを占めると見られています。
エチオピアは家畜を担保として認める登録制度をすでに運用し、ナイジェリアも家畜を登録できる制度と識別システム、5億ドルの融資プログラムを別々に持っています。ケニアでは可動資産の登録制度が24時間稼働し、720万人超の農家が登録済みとされています。一方でモンゴルは、ブロックチェーンを使わずに家畜の担保記録を大規模に運用しているとのことです。
課題は動物の識別情報、健康データ、保険、法的請求権といった別々のシステムをどこまで連携させられるかにあります。保険が未整備なパキスタンなどでは、無保険の家畜を担保に借入が膨らむリスクも指摘されています。
ブラジルの10頭は仕組みが機能することを示しましたが、これが数百万の農家の信用インフラへと育つかは、保険と登録制度の整備にかかっていそうです。
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