ビットコイン一強は崩れるか|大手運用会社が注目する仮想通貨とは
Crypto Times 編集部

米大手暗号資産運用会社グレースケールがプライバシー重視の暗号資産(仮想通貨)Zcash(ZEC)について、ビットコイン(BTC)の市場シェアを獲得する可能性があるとの分析を示しました。
Grayscale Research believes Zcash $ZEC has a real shot at capturing Bitcoin $BTC market share.
@Zcash has second mover advantages Bitcoin doesn’t:
↳ Financial privacy in an era of AI-powered surveillance
↳ Cross-chain reach through $NEAR Intents
↳ Active development against… pic.twitter.com/EezUCAdUET— Grayscale (@Grayscale) August 27, 2026
ZECはこの1年間で約18倍に上昇し、8月23日には一時880ドル前後と2018年以来の高値を記録しました。8月28日時点では約790ドルで推移しています。
ZEC price by TradingView
ただし、グレースケールが注目しているのは短期的な価格上昇ではありません。AIによる監視技術の発展やプライバシー機能の利用拡大により、ビットコインとは異なる需要を取り込めると分析しています。
AI時代に高まる金融プライバシー
ビットコインでは送金履歴や金額などが公開されたブロックチェーン上に記録されます。透明性はネットワークへの信頼を支える一方、取引データを分析されやすいという側面もあります。
Zcashはゼロ知識証明を利用し、取引の正当性を確認しながら送金者や受取人、金額などを非公開にできます。AIを使ったデータ分析が高度化すれば、公開された取引履歴から個人や企業の活動を特定することも容易になる可能性があります。グレースケールはこうした環境の変化によって金融プライバシーの価値が高まるとみています。
Zcash公式サイトによると流通する約1,690万ZECのうち約480万ZECが取引情報を保護するシールドプールに入っています。全体のおよそ28%に相当します。
主要ウォレット「Zodl」ではNEAR Intentsを通じてシールドされたZECをBTCやステーブルコインなどへ交換できます。ZECを直接利用できる店舗を増やさなくても、他の暗号資産と接続することで用途を広げられる点も評価されています。
重大な脆弱性を受けネットワークを更新
Zcashでは7月下旬、大型ネットワーク更新「Ironwood」が実施されました。
これは旧シールドプール「Orchard」でZECの不正生成につながり得る重大な脆弱性が発見されたことへの対応です。脆弱性自体は修正され、Ironwoodでは旧プールから正規に入った数量を超えるZECが流出しない仕組みが導入されました。
供給量の正当性を利用者が検証しやすくなった点は前進です。一方、プライバシー機能の中核部分で重大な問題が発生した事実はZcashのリスクとして考慮する必要があります。
関連:Claudeで脆弱性発見の仮想通貨が1日で36%暴落|AI時代の犠牲者に
上場企業が流通量の約2%を保有
企業によるZcashへの関与も広がっています。米ナスダック上場のCypherpunk Technologiesは8月11日時点で約32万3,394ZECを保有。これは流通量の約1.92%に相当し、平均取得価格は341.83ドルです。
同社はさらにZcashネットワーク全体の約18%に相当するハッシュレートを持つ採掘設備を取得。上場企業がZECの保有だけでなく、ネットワーク運営にも関与し始めています。
BTCシェア10%なら8,109ドルの試算
暗号資産市場においてビットコインが時価総額の約93%を占めています。Zcashの時価総額は価格が大きく上昇した現在もビットコインの1%未満です。
同社は5年後のZEC供給量を前提に、Zcashの時価総額がビットコインの2%に達した場合は1ZEC=1,622ドル、10%に達した場合は8,109ドルに相当すると試算しました。(現在1ZEC = 790ドル)
これは将来の価格を予測したものではなく、市場シェアの変化を価格に置き換えた参考値です。ただし、Zcashはビットコインに取って代わらなくても数%のシェアを獲得するだけで評価額が大きく変わる規模にあります。
ビットコインの流動性や知名度、幅広い投資家基盤は依然として圧倒的です。一方、ZcashではシールドされたZECの増加やウォレット機能の拡充、上場企業による保有と採掘事業への参入が進んでいます。こうした動きが継続し、金融プライバシーを求める利用者を広げられるかが今後の注目点となります。

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記事ソース:Grasyscale、Zcash
























































