米大手銀行群がステーブルコインに対抗、預金をオンチェーン化
よきょい

米決済インフラを運営する銀行所有のThe Clearing House(TCH)が、銀行が預金をオンチェーンで決済できるシステムの準備を進めています。6月5日の発表により、米国最大手の銀行群がステーブルコインへの対抗策で足並みをそろえることになりました。これにより、ドル建て決済が24時間体制でブロックチェーン上を移動し、プログラム可能な決済が実現します。
このシステムはトークン化された商業銀行マネーの清算と決済を大規模に可能にするものです。TCHによると、銀行間でトークン化預金の24時間オンチェーン清算・決済を支援し、ブロックチェーン上の活動をRTPやCHIPSといった既存の法定通貨レールと連携させるとしています。
ステーブルコインがドル建て資産を預金システムの外に移動させるのに対し、トークン化預金は資金を商業銀行の負債として維持したまま同様のデジタル機能を持たせる点が異なります。
銀行がステーブルコイン発行ではなくトークン化預金を選んだ背景には、法制度上の事情があります。GENIUS法は決済用ステーブルコインの枠組みを定める一方で、分散型台帳技術を使って記録された預金を決済用ステーブルコインの定義から除外しています。この除外規定が銀行にとっての突破口となっています。預金は新しい方法で記録されても決済用ステーブルコインにはならないためです。
米国銀行協会などはステーブルコインの利回りが預金の流出を招くリスクを警告してきました。TCHの取り組みは、預金関係を守りつつ顧客が支持したステーブルコインの機能を取り込もうとするものです。
ただし発行時期や台帳設計、パブリックチェーンとの相互運用性は未定であり、ステーブルコインに対抗できるかは依然として不透明なものになりそうです。
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