ステーブルコイン送金は本当に安い?往路と復路で真逆の結果に
よきょい
ステーブルコインを使った国際送金は、送る側の操作が数秒で終わっても受け取る側には別の作業が残ります。家賃は現地通貨で必要かもしれず、現金の受け取り場所が遠い場合もあります。ドル建てのトークンを受け取ることは、現地の銀行口座に入金されることと同じではありません。
イタリア銀行の研究者は7月に公表した論文で、イタリアと5カ国を結ぶ経路について200ドル分のUSDC送金を検証しました。イタリアからブラジルへの送金ではUSDC経路のコストが2.70%(200ドルあたり5.40ドル)で、比較対象としたWiseの2.20%(4.40ドル)を上回りました。逆にブラジルからイタリアへは、USDCが2.21%、Wiseは4.68〜4.89%となっています。
方向によって安い経路が入れ替わるのは、送金が各国の市場での購入と引き出しの連続だからです。手数料として明示されるコストもあれば、為替レートに織り込まれるコストもあります。世界銀行の送金コスト調査も、為替マージンを費用に含めています。
一方、受け取り側が全額をすぐ換金するとは限りません。一部を現地通貨に替え、残りをドル建てで保有する選択が可能な点は利点とされています。ただしステーブルコインの残高には預金保険が及ばず、発行体の準備金や償還体制への依存も生じます。
どの経路が優れているかは、受け取る人が実際に使えるかどうかで決まりそうです。
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