ステーブルコインは中国の代わり?米国債2000億ドル増の実像
よきょい
ステーブルコイン発行体が、米国債の新たな買い手として存在感を高めています。サンフランシスコ連銀の研究者はテザーとサークルが過去5年間で米国債とレポ取引の保有を約2000億ドル増やしたと分析。同じ期間に中国が減らした米国債保有額の4割超に相当します。発行体の米国債保有は、5年間で10倍以上に膨らんでいます。
同連銀によると、海外投資家の米国債保有比率は2008年頃の5割超から2026年初めには約3割に低下しました。中国の保有額は2013年後半をピークに2026年半ばまでに半分以下に減っています。一方、USDTとUSDCは8月中旬時点でステーブルコイン時価総額の8割超を占めています。
2023年以降の短期国債の買い増し額は、最大の海外保有国である日本を上回りました。
ただし、両者は米国債市場の異なる領域で動いています。中国の売却は主に長期債に集中し、発行体が買うのは短期国債などの流動性の高い資産です。発行体の買いが長期債の需要をそのまま補うわけではありません。2025年成立のGENIUS法に基づく規則案も、準備資産を残存93日以内の国債などに限る内容です。
研究者は近年の成長率が続けば保有額が2030年までに約4000億ドルに達すると試算しています。この推計には大きな不確実性が伴うとの留保も付けられています。米国外の規制や競合する決済手段、銀行の新技術が普及を鈍らせる可能性があるためです。
国際送金での利用拡大が、米国債市場への資金流入を左右することになりそうです。
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