テザーとジョージア政府、自国通貨ラリのステーブルコイン「GEL₮」発表
よきょい

ステーブルコイン大手のテザー(Tether)とジョージア政府が、自国通貨ラリ(lari)に連動するステーブルコイン「GEL₮」を発行する計画を発表しました。発表によれば、GEL₮はジョージアの公式ステーブルコインと位置づけられ、取引コストの引き下げやほぼ瞬時の決済、プログラム可能な支払い、国境を越えた商取引の改善などを目指すとされています。
Tether and the Government of Georgia to Launch GEL₮, the Official Stablecoin of Georgiahttps://t.co/ueSLlJzot1
— Tether (@tether) May 25, 2026
多くのステーブルコインが米ドルに連動するのに対し、GEL₮は自国通貨のラリを表す点が特徴です。ジョージア国立銀行は3月、ステーブルコインの初回発行に関する規制を整備しており登録した仮想通貨サービス提供業者のみが同行の枠組みのもとで発行できる仕組みとされています。
テザーが運営面の実績と流通の信頼性をもたらす一方、発行主体や準備金の所在、償還の権利、対応ネットワークなど実務面の設計は未解決のまま残されています。
テザーが発行するUSDTは5月25日時点で約1ドルを維持し、時価総額は約1,890億ドル規模に達しています。こうした実績は政府単独の試験的な取り組みでは得難いものですが、規模と公的な説明責任は同義ではありません。
準備金やペッグ(価格固定)の安定性、償還へのアクセス、発行主体の管理権限といった論点は、国家通貨と結びつくことでより敏感になると指摘されています。ジョージアの枠組みは、米国のGENIUS法との「実質的な互換性」を目指して設計されたとされています。
今後は誰がGEL₮を発行するのか、準備金がどこに置かれるのか、利用者が額面で償還できるのか、といった実装の詳細が試金石になります。明確な発行体の承認や透明な準備金、執行可能な償還権、実際の決済手段が整えば、民間のグローバル発行体を通じて自国通貨がステーブルコイン化される重要な事例になり得ます。
詳細が曖昧なままであれば、政府が向かいたい方向性を示すにとどまることになりそうです。
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