銀行が仮想通貨の主役に?MiCA完全移行でEUの勢力図が一変か

2026/07/06・

よきょい

銀行が仮想通貨の主役に?MiCA完全移行でEUの勢力図が一変か
ct analysis

欧州連合(EU)の仮想通貨規制「MiCA(暗号資産市場規制)」は、既存事業者に認められていた経過措置期間が7月1日に終了し新たな局面に入りました。ライセンスの有無が、どの事業者がEU域内でステーブルコインや仮想通貨サービスを提供し続けられるかを決める「流通のフィルター」として機能し始めているとされています。

欧州証券市場監督局(ESMA)は6月23日の声明で、未認可の事業者に対し、EU域内での新規顧客の受け入れやマーケティングの停止、既存ポジションの売却・移管・清算に必要な業務への限定を指示。こうした中、伝統的金融機関の動きが目立っています。クレディ・アグリコル傘下のCACEISは7月1日、イーサリアム上で発行するユーロ建て電子マネートークン「EURXT」を立ち上げました。

ドイツでも協同組合銀行の中央機関であるDZ銀行が2025年12月末にBaFin(連邦金融監督庁)からMiCA認可を取得し、ウォレット・取引サービス「meinKrypto」を銀行アプリに統合する計画を進めています。対象銘柄はビットコイン、イーサリアム、ライトコイン、カルダノで、2025年9月の調査では協同組合銀行の3分の1超が導入を予定しているとされています。



対照的に、ドル建てステーブルコインへのアクセスには制約が生じています。英フィンテック大手Revolutは欧州ユーザー向けのUSDTサポートを段階的に終了すると報じられました。購入は7月6日まで、外部ウォレットへの売却・出金は8月31日までとされ、以降の残高は法定通貨に転換されるとのことです。

MiCAは特定のトークンを直接禁止するものではありませんが、認可・カストディ・準備金構造・アプリ流通が、コンプライアンスに準拠したアクセスの「関門」となりつつあります。規制対応力と顧客基盤を併せ持つ銀行や認可事業者が構造的な優位を得る一方、ユーザーがオフショアのUSDT流動性を求め続ければ、規制の外側に需要が残る可能性もあります。EUの規制レールが市場に定着するかどうかが、今後の焦点となりそうです。

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