2031年に2兆ドル流入予測、トークン化株式は仮想通貨を救うか
よきょい

仮想通貨取引所が不振が続く新規トークン上場から、株式やETFのトークン化へと軸足を移しています。クラーケンは「xStocks」を通じて100超のトークン化株式・ETFを提供し、24時間×5日の取引、1ドルからの最低投資、自己管理に対応。ロビンフッドEUは、エヌビディアやマイクロソフト、アップル、バンガードのS&P500などに連動する2,000超の「ストックトークン」を1ユーロから扱っています。
バイナンス・リサーチによれば、米国外の株式保有率は広く20%を下回り、米国民の62%が株式を保有するのと対照的で、その差はインフラへのアクセスに起因するとされています。同レポートは仮想通貨取引所が2031年までに基本シナリオで2兆ドルの追加資本と約3億人の新規ユーザーを世界の株式市場に呼び込み、強気シナリオでは年5兆ドルの追加株式資本に達する可能性を示しています。
ただし、これらの商品が実際に何であるかには注意が必要です。クラーケンはxStocksが議決権などの株主権を伴わない価格エクスポージャーだと説明し、ロビンフッドは自社のストックトークンを流動性・通貨・カウンターパーティリスクを伴うデリバティブ契約と位置付けています。米SEC(証券取引委員会)は、第三者発行や合成型のトークン化証券が原資産の所有権や契約上の義務を表さない場合があり、発行体や保管機関の破綻リスクにさらされる可能性があると警告しています。
価値が実際にどこに蓄積されるかも論点です。USDCでトークン化エヌビディア株を買う利用者は、ステーブルコインの決済需要や取引所収益、保管業務、トークン化プラットフォームの手数料を生み出しますが、ETHやSOL、新規アルトコインへの需要は必ずしも生みません。トークン化株式は「レール(基盤)」を正当化しても、必ずしも「トークン」を正当化するわけではないと見られています。
仮想通貨トークンの強気シナリオが成立するには、株式取引が担保や決済、ステーキングの需要を通じてネイティブ資産に流れ込む設計が必要ですが、取引所はその選択にまだ完全には踏み込んでいないとされ、今後の商品設計が問われそうです。
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