AI需要のしわ寄せがiPhoneに?メモリ不足でAppleが出荷計画縮小か
よきょい

引用元: Samuel Boivin / Shutterstock.com
AppleがDRAM(半導体メモリ)の供給不足を理由に、2026年のハードウェア出荷計画を引き下げたとみられます。TFインターナショナル証券のミンチー・クオ氏が業界調査の結果としてX上で明らかにしました。
A recent media report claims that tight DRAM supply has left TSMC holding around US$1 billion worth of Apple 2nm processor work-in-process (WIP), described in the report as “processor wafers,” that cannot yet be packaged. As supporting evidence, it points to TSMC’s 2Q26 earnings…
— 郭明錤|Ming-Chi Kuo (@mingchikuo) August 10, 2026
背景には、メモリメーカーが収益性の高いAIデータセンター向けに生産を振り向け、消費者向け機器に回る分が細っている事情があるとされています。Apple自身はこの件について確認していません。
影響はすでに表面化しており、Mac StudioやMac mini、MacBook Airで供給の逼迫が伝えられています。Appleは6月にMacとiPadを値上げしました。9月に発表が見込まれるiPhoneについても値上げ観測が出ているほか、上位機種や初の折りたたみモデルは数量が限られ、予約段階で品切れになるとの見方が示されています。
クオ氏の投稿はTSMCに約10億ドル相当のApple向け2nmプロセッサが、メモリを確保できずに後工程待ちで滞留しているとした別の報道への反論が主題でした。この報道はTSMCの4〜6月期決算説明会での「在庫日数の増加は主に2nmの量産立ち上げによる」との説明を根拠としていましたが、クオ氏は、在庫日数の増加は先端プロセスの立ち上げ時に通常みられること、TSMCの在庫には仕掛品だけでなく完成品や原材料、予備品も含まれること、2nmの顧客はAppleだけでなくAMDやMediaTekもいることの3点を挙げ、Appleの仕掛品とは直接結びつけられないとしています。
Appleは確保できる見込みのメモリ量に基づいて3カ月以上前から生産を計画しており、TSMCに大量の仕掛品を先行させる理由は乏しい、というのがクオ氏の見立てです。つまり供給の逼迫は在庫の山ではなく、出荷計画そのものに表れることになります。
6月27日締めの直近四半期は売上高1094億ドル、売上総利益率50.1%と好調でしたが、調達コストの上昇が効いてくるのはこれからであり、値上げでどこまで吸収できるかが焦点になりそうです。
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