ベイン「全売却」は6月完了か|キオクシア12%安、BTCも4.2%安

2026/07/09・

よきょい

ベイン「全売却」は6月完了か|キオクシア12%安、BTCも4.2%安

引用元: Wirestock Creators / Shutterstock.com

ct analysis

米投資ファンドのベインキャピタルが、キオクシアホールディングス(東証プライム:285A)の全保有株式を売却したと報じられています。ただし、この「全売却」がいつ実質的に完了したのかは、報道の日付とは一致しません。EDINETに提出された変更報告書を追うと大半の処分は6月中旬までに終わっていたことがわかります。

そもそも9日の報道は、ベインのマネジングパートナー、デービッド・グロス氏が同日放映のブルームバーグテレビのインタビューで、同社株をもはや保有していないと述べたことを起点としています。つまり、新たな開示ではなく本人の発言が報道の契機となった形です。

一方、6月16日提出の変更報告書では、BCPE Pangea Cayman2の保有株式数は77,400,000株、保有割合は14.17%とされ、直前の18.16%から低下していました。発行済株式総数は5月19日現在で546,086,290株です。同じ報告書内で「提出者2」の保有割合は3.99%から0.00%へと下がっています。



この「提出者2」の処分内容が実態を示しています。4月16日に11,700,000株を1株27,803.37円で、6月4日に3,273,230株を76,745.72円で、6月11日に18,516,550株を66,690.42円で、いずれも市場外で処分しました。

これらは5月19日付で締結された株式先渡契約の現物決済によるものとされ、Goldman Sachs Internationalとの契約分は6月8日と9日に、Merrill Lynch Internationalとの契約分は6月15日に受渡が完了しています。両社との株式貸出合意も、あわせて解除されました。

ベインは2018年に東芝メモリ(現キオクシア)を約180億ドルで買収し、2024年末の上場後、2025年11月と2026年2月の大型売却を経て段階的に持ち分を落としてきた経緯があります。



株価の動きも報道と単純には結びつきません。キオクシア株は6日の81,500円から7日に72,360円まで約12%下落しており、下落は9日の報道より前に起きています。8日の日経平均は韓国市場の下落に追随して3日続落しており、半導体セクター全体の調整と見るのが自然です。9日にキオクシア株が76,910円(前日比7.21%)まで戻したのは、報道を受けた押し目買いという解釈が成り立ちますが、決め手には欠けます。

同じ3日間でビットコインは4.2%下落しており、株式との連動性が指摘されるBTCも国内最大の半導体企業をめぐる材料には反応しなかった形です。開示情報を追っていた投資家にとって、9日の報道はさほど新しいものではなかったのかもしれません。

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