日銀の追加利上げに追い風か、企業向けサービス価格が3.7%上昇
よきょい
日本銀行が9月28日に発表した8月の企業向けサービス価格指数(2020年平均=100)は115.4となり、前年同月比3.7%上昇しました。伸び率は7月の3.6%から拡大し、市場予想の3.6%も上回りました。企業向けサービス価格指数は、運輸や広告、リース、建物管理など企業間で取引されるサービスの価格動向を示す指標で、消費者物価の先行きを占う材料の一つとされています。
押し上げ要因となったのは、中東情勢の混乱による海上輸送費の高騰です。国際運輸を除いた総平均の伸びは3.2%にとどまり、輸送費が全体を押し上げている構図がうかがえます。人件費の価格転嫁も広がり、設計や測量などの土木建築サービスは3.7%、建物の清掃や保守管理などの建物サービスは2.3%上昇しました。
調査対象146品目のうち価格が上昇したのは121品目、下落は8品目でした。人件費の比率別にみると、コストに占める人件費の割合が低いサービスが4.8%上昇したのに対し、賃金の影響を受けやすい高人件費率のサービスは2.8%の上昇でした。
9月に1.25%へ利上げ、次の焦点は短観
日銀は9月17〜18日の金融政策決定会合で、政策金利を1.00%程度から1.25%程度へ引き上げました。6月会合以来3カ月ぶりの利上げで、2024年3月に始まった利上げ局面では最も短い間隔です。政策金利が1.25%となるのは1995年以来の水準です。原油高や円安をきっかけに、物価が2%の目標を超えて上振れするリスクへの警戒が背景にあります。
モノの価格も高い伸びが続いています。8月の企業物価指数は前年同月比7.6%上昇し、3カ月連続で7%を上回りました。日銀は28日に、7月30〜31日開催分の決定会合の議事要旨も公表しており、利上げペースを巡る政策委員の議論に市場の関心が集まっています。
次の注目は10月1日に公表される日銀短観(全国企業短期経済観測調査)です。企業の景況感や販売価格の見通しが、年内の追加利上げを占う材料となります。サービス価格の上昇が続けば、日銀が利上げ路線を維持する根拠の一つになりそうです。
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