「分散型」のはずのDAO、48中39で上位10者が過半を握る
よきょい
マックス・プランク・ソフトウェアシステム研究所とアムステルダム自由大学による2026年の2本の研究が、イーサリアム上の主要48のDAOを対象に投票権の分布と正規の手続きを使った攻撃の類型を分析しました。オンチェーン投票を採用するのが24組織、オフチェーンが24組織と、ちょうど半々に分かれています。
集中を生んでいるのは、いずれも正当な目的を持つ手続きです。48のうち36が何らかの登録を要求していますが、発行済み供給の過半が登録されていたのは4組織のみで、36組織の平均登録比率は21%にとどまりました。
中央集権取引所が平均10%超、DeFiコントラクトが3.5%のトークンを保有しており、14の組織ではこれら仲介ウォレットの保有量が登録済み有権者全体を上回っています。
ステーキングと委任も同じ方向に働きます。ステーキングを要求する15組織のロック比率は中央値で27.4%でした。長期ロックを肩代わりして流通可能な代替トークンを発行するサービスに票が集まり、ConvexがCurveの53%とFraxの46%、StakeDAOがAngleの57%、AuraがBalancerの65%の投票権を握っています。上位10保有者が投票権の過半を占めるDAOは48中39にのぼり、委任による投票は直接投票より集中度が高い傾向が確認されました。
実例として挙げられるのがCompoundの提案289です。2024年7月28日、682,191対633,636という僅差で可決し、財務資産の5%にあたる499,000COMP、当時約2,400万ドルの移転が決まりました。賛成票の82%にあたる563,591票は締切直前の34分間に投じられています。関連ウォレットは4か月で68万COMP超を積み上げ、うち563,790枚は4つの中央集権取引所を経由し、118,089枚はCompound自身から借り入れたものでした。積み上げ前の保有はわずか853COMPです。
コードは仕様どおり動作しており、後に和解で配分は取り消され、同DAOは拒否権を設けました。防御策の多くは、誰かに権限を集めることでしか実装できないという構図が残っています。
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