USDT増加はDeFi流入にあらず?BIS論文が示した意外な実態
よきょい
国際決済銀行(BIS)が9月15日に公表したワーキングペーパーで、イーサリアム上のUSDTの発行量が増えてもスマートコントラクトが保有するUSDTは持続的に増えていなかったことが示されました。ステーブルコインの供給増が、そのままDeFiへの資金流入を意味するわけではないことを示す結果です。
イーサリアムではコントラクトが保有するUSDTの比率が2021〜2022年の一部で20%を超え、2024年後半までは15〜20%程度で推移した後、発行の拡大に伴い10〜15%程度へ低下しました。ただしこれは比率の低下であり、保有額そのものが減り続けたわけではありません。
分析はトークンの送金記録から保有状況を再構成したもので、プロトコルごとの預かり資産(TVL)を合算する方法とは異なり二重計上を避けられます。一方で、コントラクトにはブリッジやカストディも含まれるため、口座の種類だけで利用目的までは判断できません。またデータは2026年より前で途切れており、現在の状況を示すものではありません。
9月28日時点のDefiLlamaでは、USDTの時価総額は約1837億ドルで、イーサリアム上が約733億ドル、トロン上が約925億ドルです。現在のDeFiでの利用実態を把握するには、最新のコントラクト別の内訳が必要になりそうです。
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