イーサリアム創設者、中央集権化リスクを最小化するための設計変更を提案
Crypto Troll
イーサリアムの共同創設者であるヴィタリック・ブテリン(Vitalik Buterin)氏は、イーサリアムのプルーフ・オブ・ステーク(POS)システムにおける中央集権化のリスクを軽減するための設計変更を提案しました。
Possible futures of the Ethereum protocol, part 3: The Scourgehttps://t.co/mtzH1ZxTak
(I tried my best to be fair to all sides of the debates here!)
— vitalik.eth (@VitalikButerin) October 20, 2024
POSの中央集権化とは、大規模なステーカーが主導権を握り、小規模なステーカーが大規模なプールに参加する現象です。特に、ブロック生成においてバリデーター(検証者)とビルダー(構築者)の役割を分離する「プロポーザー・ビルダー分離(PBS)」が、中央集権化を助長する恐れがあるとされています。
2024年10月時点で、わずか2つのビルダーがイーサリアムのブロックの88%を生成しており、これにより取引の遅延や市場操作のリスクが懸念されています。
ヴィタリック氏は、集中化を回避するためのソリューションの一つとして、ブロック生成の責任をさらに分散化するための手法を提案しています。具体的には、ランダムに選択されたステーカーが「インクルージョンリスト」を作成し、ビルダーはそのリストに含まれた取引を必ず処理するが、取引順序の変更や独自の取引を追加できる仕組みを導入する案です。
また、複数のプロポーザーが同時にブロック生成を行う「BRAID」などのスキームも提案されました。
これらの提案により、イーサリアムのPOSの中央集権化リスクが軽減され、システムの安全性と透明性が向上することが期待されています。
情報ソース:ヴィタリック氏のブログ