【今日のマクロ経済】15年ぶり日米協調介入で円下落・トランプがイラン攻撃停止を宣言
よきょい

8月3日現在、片山さつき財務相が本日朝、米東部時間7月31日に米財務省と協調して円買い介入を実施したとの談話を発表しました。日米の協調介入は2011年の東日本大震災直後以来15年ぶり、円買いに限れば1998年のアジア通貨危機以来28年ぶりという極めて異例の事態です。
同時にトランプ大統領が1日、イランへの攻撃停止に同意すると表明し、原油(WTI)は80ドル台まで約5%急落しました。円高と原油安が同時に進む中、日経平均は前週末の急騰分を吐き出し62,864円まで下落しています。ビットコインは63,000ドル台を維持しており、株式ほどの大きな変動を見せていません。
📈 主要指標(8月3日)
| 銘柄 | 直近価格 | トレンド | 一言コメント |
|---|---|---|---|
| S&P 500 | 7,489.72 | 上昇 | ハイパースケーラー好決算で+0.70%。ただし一部テック大手の業績見通しが予想に届かず上値は限定的 |
| 日経平均 | 62,864円 | 下落 | 日米協調介入による急激な円高で輸出関連・半導体株が売られ-2.3%。前週末の+4.03%急騰分を吐き出す展開 |
| 金(Gold) | $4,043/oz | 保合い | イラン攻撃停止で地政学プレミアムが縮小する一方、金利動向を見極める展開で4,000ドル台を維持 |
| 原油(WTI) | $80.2/bbl | 下落 | トランプ氏のイラン攻撃停止宣言で供給懸念が急速に後退し約5%急落。84ドル台から80ドル台へ水準切り下げ |
| BTC | $63,200〜63,500 | 保合い | 63,000ドル台を維持し株式ほどの変動なし。円高がBTC円建て価格を押し下げる一方ドル建ては安定推移 |
| ETH | $1,860〜1,880 | 保合い | BTCに連動した小動き。市場全体が協調介入と中東情勢の変化を消化する局面で方向感に欠ける |
| SOL | $73前後 | 保合い | 暗号資産全体と連動して安定推移。ファンダメンタルズの堅調さが引き続き下値を支えている |
| XRP | $1.08前後 | 上昇 | 市場全体が保合いの中で小幅上昇。EU・MiCA認可と日本の金商法整備が引き続き下値サポートに |
📊 マクロ経済:本日の注目トピックス
① 15年ぶりの日米協調介入
片山さつき財務相は3日朝、「米東部時間7月31日、米国財務省と協調して円買い介入を実施した」との談話を発表しました。日米の協調介入は危機時や災害時などを除いて極めて異例で、2011年の東日本大震災直後以来15年ぶり、円買い介入に限ればアジア通貨危機を受けた1998年以来28年ぶりとなります。
今回の一連の介入は7月30日から31日にかけて2日連続で行われたとみられ、規模は6〜9兆円と推計されています。ベッセント米財務長官はメディアインタビューで「円相場は著しく過小評価されている」と発言し日本側を援護射撃したほか、米当局がユーロ売り・円買い介入を実施したとの報道もあります。ドル円は162円台後半から一時157円20銭台まで急落しました。
談話には日本が将来的にFRBのレポ・ファシリティを利用して米ドル資金を調達する予定であることも明らかにされており、介入の持続性を担保する体制が整いつつあります。
② トランプ氏がイラン攻撃停止を宣言
トランプ大統領は8月1日、イランに対する攻撃停止に同意するとSNSに投稿しました。「ホルムズ海峡の即時かつ完全な開放と、イランの核脅威の終結」を条件として攻撃を中止すると宣言しています。3月から続いてきた戦闘に区切りをつける可能性が出てきたことで、原油(WTI)は84ドル台から80ドル台まで約5%急落しました。トランプ氏は「3日にイランと話し合う」とも述べており、本日の協議の行方が注目されます。
ただし市場の期待は限定的です。トランプ氏が掲げる条件はいずれもイランにとって受け入れが困難な内容で、イランはホルムズ海峡を巡る強硬姿勢を崩していません。攻撃停止が「戦闘終結」を意味するのか、単なる「一時的な小休止」なのかは不透明です。
③ 日銀が「インフレ上振れリスクにこれまで以上の懸念」
7月31日の日銀金融政策決定会合では市場予想通り政策金利が1.0%に据え置かれましたが、注目すべきは声明と会見の内容です。日銀はインフレの上振れリスクに「これまで以上に」強い懸念を示し、植田総裁は今後の利上げについて次回会合以降も十分に議論していく考えを表明しました。協調介入と合わせ、市場では日銀の利上げ加速を意識する動きが強まっています。
米国では6月のPCE価格指数が前年比3.7%上昇と前月から伸びが鈍化したものの、依然として2%目標を大きく上回っています。FOMCで反対票を投じた3人の当局者は「インフレ対応が遅れれば将来的により大幅な金融引き締めが必要になる」と警告しており、9月利上げへの警戒感は続いています。
米10年債利回りは4.73%台まで上昇し、30年債利回りは2007年以来の高水準を記録しました。日米ともに金融引き締め方向のバイアスが強まっている状況は、金利を生まないビットコインにとって理論上の逆風です。

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