原油30%超の高騰が日本経済を直撃、金とビットコインへの見直し進む

2026/04/27・

よきょい

原油30%超の高騰が日本経済を直撃、金とビットコインへの見直し進む

2026年2月末に始まったイラン攻撃以来、原油・天然ガス・石炭の国際価格は平均で紛争発生前から30%超の水準に高止まりしています。エネルギー輸入の96%を中東に依存する日本経済にとって、このインフレ圧力は構造的なリスクへと変わりつつあります。

物価は上がるのに景気は停滞するスタグフレーション的な状況を前に金とビットコインが「インフレ耐性資産」として再評価されています。

日本は「エネルギー高に弱い経済」になっていた

日本の原油輸入量と実質GDPの比率は第1次石油危機当時(1973年度)の51PJ/兆円から、2024年度には9PJ/兆円まで大幅に低下しています。省エネ技術の進歩により、エネルギー効率は劇的に改善しました。ところがその一方で、輸入原油に占める中東依存度は同期間に78%から96%へと上昇しており供給源の分散は進んでいません。

つまり日本経済は「1バレルあたりの影響は小さくなったが、中東への依存度は高くなった」という構造にあります。今回のように中東での紛争が長期化した場合、エネルギーコストの上昇は製造業だけでなく、運輸・食品・小売といった幅広いセクターへ波及していきます。



欧州でも広がるインフレ再燃リスク、FRBも利下げから遠ざかる

この問題は日本に限りません。エネルギーを輸入に依存する欧州では2026年末までに3回程度の利上げが見込まれるという観測が強まっています。米国でもイラン情勢を背景としたインフレ再加速懸念から、従来見込まれていた利下げ期待が後退しています。

FRBがインフレ圧力を理由に利下げできない状況が続けば世界的にマネーの循環が絞られ、リスク資産全体への逆風が強まります。ただし、同じインフレ局面であっても「どの資産を持つか」によって実質的な購買力の維持度は大きく異なります。



金とビットコインが「希少性」で評価される理由

こうした局面で再評価されているのが、インフレに対する耐性を持つとされる資産です。金の国際価格は高いボラティリティ(GVZ指数)を維持しながらもスポット価格は大幅な上昇を見せており、地政学リスクとインフレへの懸念が収まりにくいことを市場が示しています。

ビットコインはここで金と同じ「希少性」という文脈で語られます。金が地殻から採掘できる総量に限りがあるように、ビットコインも発行上限が2,100万枚で固定されており、インフレ対応として中央銀行が行う量的緩和のような「増刷」ができません。さらに2024年の半減期でマイニング報酬は3.125BTCに減少しており、新規供給量が構造的に絞られている点でも希少性の論理は強化されています。

金と比較した場合のビットコインの優位点は「持ち運び可能性」と「デジタル完結性」です。エネルギー価格高騰が物流コストを押し上げる状況でも、ビットコインは国境を越えて移動させるコストがほぼゼロです。スタグフレーション的な環境下で実物資産の管理コストが上昇するほど、デジタル上に存在するビットコインの保管効率は相対的に高まります。

インフレヘッジの手段として金とビットコインが並列で議論されるようになってきたのは、こうした背景があるからです。

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