ウォール街、BTCマイニング企業のAIインフラに10倍評価|稼働前から
よきょい

ウォール街がビットコイン採掘企業の人工知能(AI)向けインフラに対し、実際に容量が稼働する前から高い評価を与えています。資産運用会社ヴァンエックの分析によれば、AIや高性能計算(HPC)のリース契約を結んだ採掘企業は稼働電力に対して10倍超の評価で取引される一方、契約がほとんどない企業は2〜6倍にとどまっています。
ただし、この評価は容量が実現する前に先行しています。AIおよびHPCの引き渡し済み容量は、リース済み容量の約25%にすぎません。建設に必要な短期の資金不足は業界全体で約500億ドルに上り、計画中の案件がすべて実現した場合の長期的な資金需要は約2210億ドルに達するとされています。
ヴァンエックの評価モデルは、AIおよびコロケーション施設で1メガワットあたり約150万ドルの営業利益を想定し、企業価値倍率15倍を適用しています。建設費用を差し引くと1メガワットあたりの資金調達前の価値は約1250万ドルとなりますが、テナントの信用力や引き渡しの遅延によって株主が得る価値は大きく変動する可能性があります。
国際エネルギー機関(IEA)は、世界のデータセンターの電力消費が2025年の約485テラワット時から2030年には約950テラワット時へとほぼ倍増すると予測。マッキンゼーは世界のデータセンター投資が2030年までに約7兆ドルに達する可能性があると見積もっており、AI対応インフラを資産クラスとして扱う動きが大手金融機関にも広がっています。
一方で、市場は依然として採掘企業をビットコインの値動きに基づいて評価しています。この業界の対ビットコインのベータ値は約1.05で、株価はビットコイン価格とほぼ連動して動いています。今後の試金石となるのは、リース済み容量に対する引き渡し済み容量の比率、テナントの信用力、そして実際の建設費用です。
投資家がまだ実現していないAI収益に対して支払っているのか、それとも巨額の資金を要する建設計画に支払っているのかが、今後問われることになりそうです。
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