相続放棄されたビットコインは「国庫行き」に|金商法審議で判明
よきょい

改正金融商品取引法を審議した参議院財政金融委員会では、仮想通貨の相続をめぐる実務上の課題も取り上げられました。被相続人がどの銘柄をいくら保有していたかを遺族が把握しづらく、申告漏れや納税困難が生じやすい点が指摘された形です。
国税庁は被相続人の過去の申告内容や収集した資料情報から相続の見込みがある人へ案内を送付し、必要に応じて税務調査を行うと説明しました。取引記録が当局側に蓄積されていく以上、仮想通貨だけを相続財産から漏らすことは難しくなると見られています。
また、保有銘柄の大幅な値上がりによって相続税を払えず、相続人全員が相続放棄した場合の扱いも明らかになりました。法務省の答弁では家庭裁判所が選任した清算人が仮想通貨を売却して換価し、残った現金は最終的に国庫に帰属するとされています。
背景には、仮想通貨の相続に特有の税負担の重さがあります。相続税の最高税率は55%に達するうえ、相続人が売却する際の所得税は現行では総合課税(最高55%)の対象で取得価額は被相続人のものを引き継ぐため、値上がり幅が大きい場合は二重の負担が極めて重くなり得ると指摘されてきました。
業界団体もかねて税制改正を要望しており、今回手当てされた20%の申告分離課税への移行は売却時の負担を大きく変える可能性があります。
仮想通貨が制度上「金融商品」となることで、相続の場面でも株式などと同様の管理が前提となります。保有銘柄や取引所口座の情報を生前に整理しておくことが、遺族の負担を減らすうえで一段と重要になりそうです。
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