USDC発行元の新チェーン「Arc」、ブラックロックら11機関が運営参加

2026/09/15・

よきょい

USDC発行元の新チェーン「Arc」、ブラックロックら11機関が運営参加

USDC発行元のCircleは、独自ブロックチェーン「Arc」のメインネットを9月16日に公開する予定です。ブラックロック、DTCC(米証券保管振替機関)、Visa、Mastercard、ICEなど外部の11機関が、Circle自身とともに創設バリデーター(取引を承認・確定する運営者)に名を連ねています。すでに100を超える機関やエコシステムの開発者が、非公開のメインネット上で開発を進めているとされています。

機関との関係はネットワーク運営にとどまりません。ブラックロックはCircleが実施したARCトークンの私募に出資し、同社のマネー・マーケット・ファンド「BUIDL」をArcで展開する見込みです。DTCCも創設バリデーターであると同時に統合パートナーとなり、2027年後半を目標に、DTCが保管する資産をArcに接続する計画です。将来の利用者がインフラの運営者を兼ねる点が特徴となっています。

Arcは、取引が確定した時点を明確にする「決定論的ファイナリティ」を重視しています。コンセンサスエンジン「Malachite」は許可型のプルーフ・オブ・オーソリティ(PoA)を採用し、3分の2を超えるバリデーターが同じブロックに事前コミットした時点で確定し、以後は組み替えや取り消しができないとされています。開始時は複数地域に約20のSOC 2認証済みバリデーターを置く想定で、公表済みの12組織より多い構成です。各機関の議決権の配分は、公開資料には記載されていません。

バリデーターの役割は、あくまで取引の確定までです。Arcの開示資料では、運営会社のArc Network Services LLCも許可型バリデーターも、第三者アプリの内容や合法性、機能に責任を負わないと明記され、取引の誤りや損失が救済されない可能性にも触れています。大手金融機関が参加していても、アプリの不具合時にそれらの機関へ請求できるわけではない点には注意が必要です。

今後の焦点はガバナンスの移行です。Circleは第2四半期、8億750万ARCを1トークン30セントで機関投資家に販売する契約を結び、総額は約2億4220万ドル、完全希薄化ベースの評価額は30億ドルとなりました。規制当局への提出書類では、2028年5月までにトークンが引き渡されない場合やプルーフ・オブ・ステーク系への移行が実現しない場合、条件次第で購入者が返金を求められるとされています。ローンチ後のバリデーター稼働状況や議決権の開示が、Arcの信頼モデルを測る材料になりそうです。

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