ロビンフッドの決算直前に巨額売り?DEX経由でインサイダー疑惑

ロビンフッドの決算直前に巨額売り?DEX経由でインサイダー疑惑

引用元: ShutterStockies / Shutterstock.com

米オンライン証券大手ロビンフッド(Robinhood)の2026年第1四半期決算発表のわずか数時間前に、分散型取引所(DEX)Hyperliquid上で同社の株価連動デリバティブに対する大規模なショート(売り)ポジションが開設されていたと報じられました。

SNS上では「インサイダー取引ではないか」という声が広がっていますが、相関は必ずしも因果ではないため現時点では疑惑にとどまっています。



謎のウォレット177D・bc7b・acf9──研究者が指摘する取引パターン

匿名研究者が指摘した一連のウォレットはアドレス末尾が「177D」「bc7b」「acf9」で、その関連するソックパペット(替え玉)口座を含めると複数の取引パターンが浮かび上がるとされています。これらのウォレットは2025年7月16日に最初の取引を実行して以降、Hyperliquidのコメンテーターからも度々注目を集めてきた存在です。

研究者は、これらのウォレットの一部がロビンフッドからの出金で資金調達されたうえでHyperliquidや別のCEX(中央集権型取引所)MEXC上で取引を開始し、ロビンフッド関連の上場発表に先んじて該当銘柄を取引するパターンも確認できると主張しています。

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「規制スキマ」の構造

なぜ内部情報を持つ人物は、株式の現物空売りではなく仮想通貨デリバティブを使用するのでしょうか?

通常の米国株式市場での空売りはSECの監視下にあり、大量のショートポジション開設には厳格な開示義務が伴います。一方、Hyperliquidの株式連動パーペチュアルは仮想通貨デリバティブという位置付けで、伝統的な証券規制の枠外にあります。匿名性の高いオンチェーン取引で同じ経済効果を得られるため、現物よりも規制上のリスクが小さい構図があり得ると分析されています。

ただしロビンフッド自身は他の上場企業同様、SEC提出書類で正式なインサイダー取引ポリシーを明記しており対象者が重要な未公開情報に基づいてロビンフッド証券を取引することを禁止しています。

ポリシーの対象範囲が「ロビンフッド証券」のみなのか、第三者プラットフォーム上の派生商品取引まで含むのかは法的にグレーな領域であり、現時点で当局による正式な調査着手は伝わっていません。



Hyperliquidの株式取引が拡大

今回の疑惑の舞台となったHyperliquidは、仮想通貨デリバティブ取引所として急速な成長を遂げています。同プラットフォームの株式・コモディティ取引機能「HIP-3」は2026年3月の取引高が過去最高の572億ドルに達し、すでに全体の建玉の23%を占めるまでに成長したと報じられています。

関連記事:Hyperliquidで株式・コモディティ取引が大きな成長、その理由とは

24時間365日稼働するオンチェーン株式・コモディティ取引市場は、地政学リスクや週末取引のニーズに応えるかたちで拡大が続いています。仮想通貨と伝統金融の境界線が曖昧になるなかで、こうした派生商品市場における取引の透明性や規制上の位置付けが今後の論点となる可能性を指摘する声もあります。

現時点では研究者が「相関」を指摘している段階で、断定はできない状況です。当局による調査の動きも伝えられていないため、続報を待つ局面となっています。

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