【今日のマクロ経済】原油75ドル台へ急落でS&P500最高値更新—ドル円157円台に戻す

2026/08/05・

よきょい

【今日のマクロ経済】原油75ドル台へ急落でS&P500最高値更新—ドル円157円台に戻す
ct analysis

8月5日現在、日米の追加介入が確認されないなか、ドル円は東京から欧州市場にかけてジリジリと157円90銭台まで戻す展開となりました。ベッセント米財務長官が「介入効果を持続させるには追加措置が必要」「植田総裁は必要な措置を講じると確信している」と発言しており、圧力の矛先は為替介入から日銀の利上げへと移りつつあります。

一方、米・イラン協議の進展期待から原油(WTI)は約6%下落して75ドル台まで水準を切り下げ、インフレ懸念の後退を受けてS&P500とダウは終値ベースで史上最高値を更新しました。日経平均は円高警戒で上値を抑えられながらも+0.32%と小幅反発。ビットコインは株高に連動して63,800ドル台まで持ち直しています。

📈 主要指標(8月5日)

銘柄直近価格トレンド一言コメント
S&P 5007,736.52上昇米イラン協議の進展期待で+1.79%と急伸。ダウとともに終値ベースの史上最高値を更新
日経平均63,957.53円上昇米ハイテク株高を受け+0.32%と小幅反発。一時900円近く下げる場面もあり方向感は定まらず
金(Gold)$4,050〜4,070/oz保合い地政学プレミアムの縮小と米金利低下が相殺し4,000ドル台前半でレンジ推移が継続
原油(WTI)$75.3/bbl下落ホルムズ海峡の通航再開協議が進展し約6%急落。7月中旬以来の安値圏まで水準を切り下げ
BTC$63,800〜63,900上昇株式市場の記録更新に連動して持ち直し。63,000ドル台後半まで水準を回復する動き
ETH$1,875前後上昇BTCに追随して小幅高。前日の1,840ドル台から水準を戻しリスクオンの流れを反映
SOL$73.9前後上昇仮想通貨全体の改善を映して73ドル台後半へ。75ドル回復が視野に入る位置まで戻す
XRP$1.07〜1.08保合い1.07〜1.08ドルの狭いレンジで小動き。相場全体の回復局面でも独自材料は乏しい

📊 マクロ経済:本日の注目トピックス

① 追加介入なしでドル円は157円台後半へ回帰

4日のドル円相場は上昇しました。日米の協調追加介入への警戒が続くなか、結局何も起こらないまま欧州市場にかけてジリジリと157円90銭台まで水準を戻しています。ベッセント米財務長官が「ホルムズ海峡を解放し、この紛争においてより正常な立場へ移行するための合意が今日か明日にも成立する可能性がある」と述べたことで原油が下落すると、米長期金利の低下に連れて157円20銭台まで一時値を下げましたが、引けにかけては再び157円台後半へ切り返しました。

注目すべきは圧力の向き先が変わりつつある点です。ベッセント長官は「介入効果を持続させるには追加措置が必要」「植田総裁が必要な措置を講じるだろうと確信している」ともコメントしており、米国側の要求は為替介入から日銀の利上げへとシフトしています。裏を返せば、日銀への利上げ要請にとどまり実弾の追加介入がない状態が続けば、ドル円は介入時の下げ幅を埋める動きを続ける可能性が高いということです。市場の想定レンジは156円90銭〜158円70銭とされ、155円という下値支持を試す局面からはいったん遠ざかりました。



② S&P500が史上最高値更新・原油は75ドル台へ

4日の米国市場は、複数の米高官や仲介国筋の発言でイランとの交渉が進展しているとの受け止めが広がり続伸しました。ダウ工業株30種とS&P500種がそれぞれ1.7%超上昇し、いずれも終値ベースで史上最高値を更新しています。カタール政府が米・イラン協議は「非常に進展した段階」にあると説明したことも追い風となりました。

原油(WTI)はホルムズ海峡の通航再開に向けた交渉進展を受けて約6%下落し、1バレル75ドル台と7月中旬以来の安値を付けました。7月に90ドルを超えていた水準からは実に15ドル以上の低下です。これによりインフレ期待が和らぎ、米2年債利回りは約2週間ぶりの低水準へ、10年債・30年債利回りも揃って低下しました。短期金利先物市場では年末までに1回の利上げは依然織り込まれているものの、先週まで意識されていた2回の利上げ観測は後退しています。

③ 10年債入札が低調、テールは約2年ぶりの大きさ

見落とされがちですが、国内では債券需給に不安なサインが出ています。4日の10年国債入札は最低落札価格が市場予想を大きく下回り、テール(平均落札価格と最低落札価格の差)も約2年ぶりの大きさとなるなど、需給の弱さが目立つ結果となりました。日米協調介入による円高進行と利上げペース加速観測は、本来なら投資需要を後押しする材料です。それでも買い安心感が回復しないのは、円高の持続性や利上げ加速の実現性に対する慎重な見方に加え、財政拡張への警戒感が根強く残っているためとみられます。

さらに首相が日銀総裁に対して国債買い入れについて要請していたとの報道を受け、政府による金利上昇抑制への関与、いわゆる財政従属への警戒もくすぶっています。本日は30年国債入札に加え、6月金融政策決定会合の議事要旨も公表予定です。米国では7月ADP雇用統計と7月ISM非製造業景況指数、複数のFOMC要人発言も控えており、材料の多い一日となります。

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