SpaceX上場初週で50%超高騰、仮想通貨デリバティブも活発化

2026/06/17・

よきょい

SpaceX上場初週で50%超高騰、仮想通貨デリバティブも活発化

引用元: Juan Alejandro Bernal / Shutterstock.com

イーロン・マスク氏が率いるSpaceXの上場初週は、従来型の新規株式公開(IPO)というより高レバレッジの仮想通貨資産に近い値動きを見せています。ティッカー「SPCX」で取引される同社株は火曜日に一時13%高の210ドルを付け、IPO価格の135ドルから50%超上昇しました。

急騰の背景には市場に流通する株式が極端に少ない点があります。SpaceXはIPOで5億5,560万株を売り出し、750億ドルを調達。それでも発行済み株式は約130億株に上り、公開されたのはごく一部にとどまります。マスク氏らインサイダーが大半を保有し、ロックアップ契約が当面の供給を制限しているとされています。

この需給の偏りが各買い注文の影響力を高めています。仮想通貨デリバティブ市場でも先物の出来高は501.5%増の約90億ドルに急拡大。一方で30万ドル超のポジションが清算され、うち空売りの清算が約1,900万ドルを占めました。



急騰には新たな材料も加わりました。SpaceXはAIコーディングツール「Cursor」を手がけるAnysphereを600億ドルで買収する合意を発表し、取引は2026年第3四半期に完了する見通しです。一部の投資家は、ロックアップ期間が終わる前に割高な株価を使って実体ある事業を取得する巧みな戦略だと評価しています。

マスク氏は打ち上げ事業やStarlink、防衛、AI基盤などへ事業を広げており、ロケット企業の枠を超えた評価につながっているとされています。ただし割高な評価には懐疑的な見方もあります。SpaceXの時価総額は3兆ドルを超え、アマゾンを上回りマイクロソフトに迫る水準に達した一方、同社はなお赤字を計上しているとされています。

成長の鈍化や損失の継続、ロックアップ解除による供給増が重なれば、急騰を支えた構造が逆回転を始める恐れもありそうです。

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