ストラテジー優先証券が額面に届かず|メタプラネットも追う同じ設計

2026/09/03・

よきょい

BTC財務で知られるストラテジー社(Strategy)の優先証券STRCが、額面100ドルへの復帰を目前に足踏みしています。同社は7月以降に6億3520万ドルを投じて買い戻しを続けましたが、価格は97ドル前後です。マイケル・セイラー氏が非公式に示した9月8日の目標まで、残りは1週間ほどとなりました。

数字を並べると当初の計画が崩れていることがわかります。7月20〜26日の買い戻しは2500万ドル・平均86.52ドルでしたが、8月24〜30日には1億5180万ドル・平均97.48ドルへ膨らみました。割安なうちに多く買い、額面に近づくほど縮小するという設計とは逆に、割安幅が縮むほど資金投入が増えています。10億ドルの授権枠の残りは3億6480万ドルです。

「100ドル未満では出さない」という共通ルール

ここで重要なのは、この「額面100ドル」という設計が業界の標準になりつつある点です。ストラテジーはSTRCの年率配当を12%に据え置き、100ドル未満での新規発行を禁じる方針を導入しました。Striveの優先株SATAは年率13%で毎営業日に分配を行い、同じく100ドル未満では発行しない方針を掲げています。額面を割った状態は発行体にとって資金調達の停止を意味するため、価格維持は事業継続の条件になります。

問題は、その維持コストが誰の負担かという点です。ストラテジーは6月下旬から8月上旬にかけて計6916BTCを純減させ、先週はMSTR株453万株を売却して6億280万ドルを調達しました。うち1億5180万ドルが買い戻し、5070万ドルが配当に充てられています。本来STRCは資金を集めてビットコインを買うための商品でしたが、この夏は株式発行とビットコイン売却がSTRCを支える側に回りました。

同じ設計を日本で売る免許を持った会社

この構図は日本にも及びます。メタプラネットは6月、第一種金融商品取引業の登録を持つSiiibo証券を21億円で完全子会社化し、メタプラネット証券へ商号を変更しました。ビットコイン連動型の金融商品を組成から販売まで一貫して手がける「Project Nova」の第一弾です。同社は8月時点で約4万3000BTCを保有し、企業として世界第3位です。

さらに8月18日には、ナスダック上場のSuper League Enterpriseに2100BTCと250万ドルを拠出して約95.7%を取得し、Superplanetへ改称する計画を公表しました。同社は保有ビットコインを担保に優先株を発行する構想を示しており、ストラテジーが直面している課題を後追いする形になります。額面に戻すことより、外部の需要だけで額面を保ち続けることのほうが難しくなりそうです。

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