BTC保有企業に試練、「買うだけ」では報われない時代へ|メタプラはどうなる?
よきょい

過去2年間、ビットコインを保有する上場企業は「より多く買う」ことだけで報われてきました。新規購入や保有目標の引き上げ、新たな資金調達の承認だけで株価が上昇する局面が続きました。しかし足元では投資家がすべての取引に一段と厳しい目を向けるようになりました。
希薄化や優先株配当、債務コスト、留保される現金を差し引いたうえで、調達が実際に株主のビットコインへの取り分を増やすのかが問われています。
変化の最初の兆候はmNAV(企業の時価総額と保有ビットコイン価値の比率)の縮小です。株価が保有コインの価値を上回るうちはプレミアムで新株を発行してビットコインを買い増し、1株あたりの保有量を高められます。メタプラネットは40,177BTCを保有しますが、企業価値がそれを下回りmNAVは約0.82倍となっています。
メタプラネットのサイモン・ジェロヴィッチ社長は、mNAVが1.0倍を下回る場合には自社株買いを強く検討し、その水準では新株発行を停止する方針をすでに掲げています。ストラテジー(旧マイクロストラテジー)も847,363BTCを保有し優先株配当を守るため普通株主の希薄化に踏み切るなど、規律のサイクルがバランスシート上で進行しています。
欧州でもフランス上場のCapital Bが約1200億ドル相当の調達枠を承認するなど、同様の構図が広がっています。背景にはETFの存在があり、低コストで直接的なビットコイン投資が可能になった今、希薄化を伴う企業の器を選ぶ理由を説明する必要が生じています。
第一段階の勝者が「誰より速く買えるか」を証明したのに対し、次の段階の勝者は「各調達後も株主がより多く保有しているか」を示せるかどうかにかかってきそうです。
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