テスラ株が複数種類に乱立?トークン化株式解禁の落とし穴
Crypto Times 編集部

米証券取引委員会(SEC)がトークン化された株式の取引を認める「イノベーション免除」の導入に動いていると報じられています。一見すると株式トークン化の追い風となる朗報ですがリサーチ企業Four Pillarsはこの動きを単純な好材料として歓迎するのではなく、「第三者トークン化」がもたらす構造的な問題に注意を促しています。
本来、トークン化株式は「誰もが多様な資産をいつでもどこでもシームレスに取引できる」世界を目指すものでした。しかし現状は同じ株式が複数の互換性のないトークンに分裂し、かえって市場の流動性を分断する事態を招きかねないと指摘されています。
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テスラ株が複数種類? 懸念される「流動性の分断」
Four Pillarsが最大の問題として挙げるのが第三者トークン化が引き起こす「流動性の分断」です。この問題はすでに現実のものとなっています。
例えばテスラ(TSLA)株はOndo Financeの「TSLAon」、xStocksの「xTSLA」、Robinhood上のテスラトークンなどすでに異なる形でトークン化され流通しています。これらはすべて同じテスラ株の価値に連動していますが発行体を通さない第三者が独自に組成したデリバティブや合成資産であるため、規制の枠組みも権利の中身もまったく異なります。当然、トークン同士の互換性はありません。
同じ銘柄が交わらない複数のトークンに分かれれば、取引所ごとに流動性が細分化され、投資家の混乱を招きます。
背後で交錯するコインベースとSecuritizeの思惑
この議論の裏にはプラットフォーム大手の思惑が交錯しています。Four Pillarsは第三者トークン化の解禁はコインベースにとって「唯一の希望」であると分析しています。コインベースはあらゆる資産を扱う取引所を目指していますが、現行法において既存の株式の権利を保ったままトークン化するには、SEC登録の「移行代理人」を経由するしかありません。移行代理人ではない同社にとって、別ルートである第三者トークン化を合法化してもらうことが不可欠なのです。
実際、コインベースのブライアン・アームストロングCEOのこれまでの行動もこの仮説を裏付けています。今年1月、同氏は自社の参入ルート(第三者トークン化)を実質的に封じることにつながる「既存の厳格な金融規制の遵守を求めるCLARITY法案」の草案に猛反発しました。 さらに3月にはSECに対し「第三者によるトークン化に発行体の承認を求めるべきではない」と、ルールの緩和を求める書簡を送付しています。調査会社Citron Researchは一連の動きはコインベースが移行代理人として圧倒的優位にあるSecuritizeを恐れ、牽制しているためだと指摘しています。
トークン化株式が直面する今後の分岐点
SECは2026年1月の声明でトークン化証券を大きく4つに分類していました。発行体自身または移行代理人が既存の株主名簿と連動して発行する「発行体主導型」、DTCCのような機関が証券を保管しトークンを発行する「カストディ型」、第三者が原資産に連動する別個の証券を発行する「リンク証券型」、そして第三者がデリバティブを発行する「証券ベーススワップ型」です。
これまで明確に合法とされていたのはSecuritizeなどが手掛ける発行体主導型と条件付きのカストディ型のみでした。Ondo Financeなどのリンク証券型や証券ベーススワップ型は合成的な第三者トークン化にあたるため慎重に扱われ、米国居住者には提供できない状態が続いていました。今回報じられたSECの免除措置はこの閉ざされていた後者2つのモデルを解禁する可能性を秘めています。
Four Pillarsはトークン化が金融市場に真のイノベーションをもたらすためには、選択肢は2つしかないと結論づけています。既存の株式の権利構造と完全に互換性を持つネイティブなトークン化(発行体主導型など)のみに絞るか、あるいは第三者トークン化を認めたうえで分断された流動性を統合し解決する法制やシステムを構築するかです。SECが近々どのような発表を行うのか、市場の構造そのものを左右する大きな決断に注目が集まっています。
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記事ソース:Four Pillars























































