野村がステーブルコイン大手と覚書、即時決済等を検討

野村がステーブルコイン大手と覚書、即時決済等を検討

引用元: mariakray / Shutterstock.com

ct analysis

野村ホールディングスが米ドル連動ステーブルコイン「USDC」を手がける米Circle(サークル)とデジタル金融分野での戦略的な協業に向けた覚書(MOU)を締結したと発表しました。

日本を含むグローバル市場でステーブルコインを使った即時決済などブロックチェーン上で金融取引を完結させる「オンチェーン金融」の可能性を探るとしています。注目したいのは野村がこれを実証実験で終わらせず「実務の金融インフラ」に育てると明言している点です。



野村が探る「オンチェーン金融」の中身

今回の覚書で野村が見据えるのは、法定通貨などを裏付けとするステーブルコインによる即時決済や担保管理・資金移動・資本市場取引といった金融の中核業務をブロックチェーン上で高度化することです。Circleが持つステーブルコインとブロックチェーン基盤の知見に、野村の金融市場での知見を掛け合わせ、新たなユースケースと次世代の市場インフラをつくる狙いだとしています。

もっとも、現時点はあくまで覚書の段階です。ステーブルコインの流通を支えるために必要な信託機能(資産の保全や担保管理)の整備なども論点に挙げつつ、両社は今後、規制・法務・技術・事業の各面を踏まえて、より具体的な協議へ進むとしています。

なぜ今、日本の伝統金融がステーブルコインへ動くのか

背景にあるのは、国境をまたぐ送金や為替、トレジャリー業務、トークン化商品、担保管理といった領域で「もっと速く、もっと透明に」という需要が高まっていることです。こうした流れは野村単独のものではありません。日本では金融庁が海外発行のステーブルコインを決済手段として解禁し(6月1日施行)、SBIとリップルが米ドル連動ステーブルコインを日本で正式に始めるなど、制度と実務の地ならしが急速に進んでいます。

相手方のCircleは世界最大級のステーブルコインネットワークであるUSDCに加え、国際送金向けの決済ネットワークや企業向けブロックチェーン「Arc」を展開する企業です。その基盤と日本最大級の証券会社である野村が組む意味は小さくありません。ただし繰り返しになりますが、今回はあくまで検討の入口であり、実用化の規模や時期は今後の協議しだいです。それでも、伝統金融の側がステーブルコインを「実証」から「実務」へ引き上げようとする動きそのものが、金融インフラのオンチェーン化が次の段階へ入りつつあることを映していると言えそうです。

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記事ソース:野村ホールディングス

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