SKハイニックス、40兆ウォンの自社株買いへ

SKハイニックス、40兆ウォンの自社株買いへ

韓国の半導体大手SKハイニックスは40兆ウォン(約4.5兆円)規模の自社株買いと株式消却を実施すると発表したことが分かりました。あわせて、2025年から2027年にかけて創出するフリーキャッシュフロー(FCF、企業が自由に使える現金)のうち50%超を株主還元に充てる方針も打ち出しています。これまでの目標は「累積FCFの50%以内」であり、上限としていた5割の水準を今回、下限に置き換えた形です。

還元は自社株の取得・消却と配当を組み合わせて行われます。同社は特別配当を含む追加の還元策も検討しており、詳細は10月下旬に見込まれる2026年第3四半期決算の発表にあわせて公表するとしています。原資となる手元資金について、2026年第2四半期末時点の純現金保有高は約69兆ウォンと説明されています。



AIで過去最高益でも、株価は6月の高値から下落

SKハイニックスと同業のサムスン電子はAI向けメモリ需要の急拡大を追い風に過去最高益を計上してきた一方、積み上がった利益を株主にどう配分するかは具体的に示してこなかったため、投資家の間では利益配分の明確化を求める声が強まっていたとされています。両社の株価は6月に過去最高値を付けた後、AI投資が今後も続くのかという懸念から下落しており、SKハイニックスは今回の発表の中で、事業競争力やキャッシュ創出力に裏打ちされた「本源的価値」が現在の株価に十分反映されていないとの認識を示しました。

同社を巡っては7月に米ナスダック市場へADR(米預託証券)を上場して265億ドル(約4兆円)を調達したばかりで、調達資金は龍仁市や清州市の工場建設など韓国内の増産投資に充てられます。上場からわずか1カ月余りで今度はほぼ同規模の資金を株主に返す計画を示したことになり、成長投資と株主還元を並走させる姿勢がうかがえます。

背景にはメモリ業界全体で資金と競争が同時に膨らんでいる事情があります。中国ではDRAM最大手CXMTが7月の上場初日に公開価格の4.7倍まで買われ、NAND大手のYMTCも評価額7兆円規模のIPOを計画するなど、国を挙げた増産体制が整いつつあります。一方で市場の過熱への警戒も根強く、日本ではキオクシア株が7月に2度のストップ安を付けるなど、AI関連銘柄の急落が相次ぎました。株価の変動が業績と乖離しやすい局面でSKハイニックスは現金の還元という目に見える形で自社の価値を示す道を選んだとみられます。

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記事ソース:Reuters

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