決着は8月議会が期限、逃せば2030年以降?米CLARITY法案に暗雲

2026/06/11・

よきょい

決着は8月議会が期限、逃せば2030年以降?米CLARITY法案に暗雲

米国の仮想通貨市場構造法案「CLARITY法案」の審議が、倫理規定の執行をめぐる与野党の対立で停滞しています。民主党の関係者は、共和党とホワイトハウスがこれまでの執行合意から「方針転換」したと指摘。争点となっているのは特定の仮想通貨倫理要件をめぐり司法省(DOJ)が執行を怠った場合に、州の司法長官がDOJを提訴できるとする条項です。

報道によれば、上院共和党は6月9日の超党派会合で、より弱い倫理ガードレール案を提示し、州による執行条項の完全削除を議論したほか、別案として弾劾にも言及しました。共和党側は当初の倫理協議に関与していなかった上院議員が後に、連邦議員を含む連邦当局者に対して州当局が訴訟を起こす権限を与えることへの懸念を示したと説明しています。

採決をめぐる数の問題は協議が決裂する前から厳しい状況でした。CLARITY法案は5月14日に上院銀行委員会を15対9で通過しましたが、これには共和党13人全員に加え、民主党のルーベン・ガレゴ、アンジェラ・アルソブルックス両議員が加わりました。しかし法案がフィリバスター(議事妨害)を乗り越えるには60票が必要で、共和党全員が賛成しても少なくとも7人の民主党議員が賛成に回る必要があります。



利益相反の問題は2025年9月に12人の上院民主党議員が倫理規定を求める市場構造の枠組みを発表して以来、CLARITY協議の俎上に載ってきました。しかし2026年1月の278ページの草案では倫理に関する文言が薄まり、5月の309ページ草案では完全に削除されました。5月14日の修正審議では、大統領や副大統領を含む高官が仮想通貨業界と取引関係を持つことを禁じるヴァン・ホレン議員の修正案が11対13で否決されています。

倫理問題が当面の火種ですが、ほかにも資金洗浄防止(AML)規定、DeFi(分散型金融)の扱い、ステーブルコインの利回りなど未解決の論点が複数残っています。手続き面でも上院銀行委員会のテキストは上院農業委員会の並行版と統合する必要があり、上院通過後は2025年7月に294対134で独自版を可決した下院の承認も必要になります。

8月の議会休会前に決着しなければ次の現実的な立法の機会は2030年以降にずれ込む恐れがあると警告する議員もおり、今後の交渉の行方が注目されそうです。

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